「年内倒閣」vs「年内解散」!?
与党内に倒閣の動きがあることは、
前ブログで触れました。(⇒参照)
現時点では安倍首相の支持率は高く、
不人気な「リベラル派」のクーデターが成功する可能性は、
極めて低いのですが、
株価の大暴落や、外交上の大失政があれば、
あり得ないこともありません。
政界は本当に一寸先が闇です。
昨年末に大騒動になった特定秘密保護法の件や、
靖国参拝問題や集団的自衛権の問題、
また、2年間も閣僚人事が固定されていることなどで、
官邸と党(重鎮)の間のしこりが大きくなってきており、
これが、官邸がやりたい成長戦略の足を引っ張り続けていることは、
読者の皆様はご承知のことと思います。
安倍政権と与党重鎮の角逐は、
このように現実の相場にダイレクトに影響しているのです。
ただ、「年内倒閣」だの「安倍包囲網」だの気勢を上げる人々を、
官邸も黙ってみているわけではありません。
先週あたりから、「伝家の宝刀」である「解散」をちらつかせ、
彼らを牽制するようになりました。
これは自民党リベラル派(+財政再建派)のバックにいる、
財務省への牽制という意味もあるようです。
伝えられているシナリオはこうです。
まず、安倍首相が景気への懸念を理由に、
秋の10%への消費増税を、ワンテンポ(1年くらい?)待つと宣言します。
その上で、成長戦略パッケージを掲げ、
集団的自衛権容認や9条改憲を含む
新自由主義的・保守系公約で解散に打って出て、
自民党内「抵抗勢力」の動きを削ぐというものです。
最初聞いたときには、私も「まさか」と思いましたが、
野党側の様子をみて合点がいきました。
共産党以外は、今、選挙をやられたら、
候補者擁立すら困難なのです。
民主党はもう終わり、社民、生活は消滅寸前。
かつてなら脅威になり得た「第3極」はほぼ壊滅状態。
維新は分裂、みんなは消滅、結いの知名度は全くなく、
そもそも「熊手党首」の件でわかったように、
この3党は選挙戦に候補者を出せるカネがないのです。
これら、全野党の支持率を足し合わせても15%いくかどうか。
日本の憲政史上始まって以来といっていいほど、
今は与党が強いのです。
もし、選挙直前に、
拉致問題解決や北方領土返還などのサプライズがあれば、
安倍総裁は自民党単独での3分の2確保を成し遂げ、
あと4年の間、憲法改正でも、国防軍創設でも、
なんでも好き放題できるのです。
これをやれば、
党内リベラル派の抵抗も、
財務省の抵抗も、
全部吹き飛ばすことが可能です。
総理の最大の仕事は、
解散・総選挙のタイミングをはかることですが、
この秋ほど好条件の揃ったチャンスはありません。
何人もの与野党関係者が、
真顔でそう言い始めたのを聞いて、
私も決してこの話は冗談ではないと思っています。
まだ、水面下の話ですので相場には影響していませんが、
「解散風」が本格的に浮上したら、
極めて強いインパクトがあるでしょう。
消費増税を凍結し、税制を含む完全な成長戦略パッケージが出てきたら、
株価は吹き上げるはずです。
また、実際に解散をやらなくても、
「総理は解散をやるかもしれない」と皆が思い始めたら、
総理のパワーがぐんと増します。
こういうことの影響はまったく無視できないのです。
繰り返しますが、
政界は一寸先が闇。
一日で勝者と敗者が入れ替わります。
先々週、先週、今週と、
めまぐるしく攻守が入れ替わり、
そのたびに、政策の大転換が予測されてきたことは、
皆様もリアルタイムにご経験されたことでしょう。
ここからもおわかりのように、
今日の株価予想の「前提条件」が、
明日には陳腐化することはしょっちゅうなのです。
かねがね私は、
刻々に変化する状況を「予測」するのではなく、
刻々に変化する状況に「対応」すると申し上げていますが、
政界のこの現実をこの目でみてきた人間としての、
生存戦略とお考えいただいてよいでしょう。
実際、相場の世界でも、
「こうなるだろう」という「予測」で取り引きする人は、
いつのまにか大損害をしていなくなっていますから、
どの世界でも通用する普遍的な戦略であると考えています。
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時鳥様
いつもブログを拝見させて頂いております。
メルマガの配信が徐々に具体的になって内容もとても充実されていそうで楽しみです。
ブログ&メルマガで色々と勉強させて頂こうと思いますのでよろしくお願いいたします。
時計様
いつもありがとうございます。
当初、想定していなかった方向(笑)に話が進んでいますが、なにかの参考になればと思い企画を進めています。
登録者の方へのメリットを第一に考えます。どうぞよろしくお願いします。
時鳥さま!
いつも、
華麗なトレードに
ためいきをつきつつ、
お話は大変楽しくて、
勉強になっております♪
Rebecca様
コメントありがとうございます。
過分なるお褒めの言葉、赤面いたします(笑)。
今後ともよろしくお願いします。
前略 ブログ主様
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/ ここに書かれているロシアと
北朝鮮の結託の話はどの程度信憑性があるのでしょうか? いかにもありそうな悪夢のようなシナリオなのですが?
kei様
コメントありがとうございます。
ロシアと北朝鮮の話はわりとよく知られており、事実だと思います。
ただ、このブログ著者の方と私は若干違う分析をしています。
それは、プーチン・ロシアといえどオールマイティでも何でもなく、内外に深刻な脅威を抱えながら必死で生き残りを図っているというものです。
特に、
1)資源価格高に支えられたロシア経済には、常に崩落リスクがつきまとっていること
2)ロシアの最終的な脅威は、欧米ではなく中国からくると認識していること
の2点を考えれば、ロシアの攻略策がみえてくると思います。
実際、安倍首相は中ロ分断にある程度成功しており、着々と北方領土と尖閣の両方を保全する布石を打ちつつあります。
また、政権はロシアとモンゴルの双方から北朝鮮にアプローチをかけてもいます。安倍外交は意外にクレバーといっていいでしょう。
いま、「列強」の世界認識は覇権国による一極支配でもなく、2大国の均衡でもありません。米、中、欧、英、日、インドなどの大国による古典的な「勢力均衡(バランス・オブ・パワー」が復活し、極めて複雑な駆け引きを演じています。どの国も、親米vs親中vs親露みたいな単純な割り切りはできず、イシュウごとに組む相手を複雑に変えて、自国の利益を最大化しようとしているのです。
(ウクライナ危機のあと、ロシアとドイツに急接近の兆しがあったり、日ロの「裏取引」で拉致問題が進展しかけたりと、いろいろです)
そんなわけで、ロシアと北朝鮮の結託は「悪夢」のようで、逆用する方法はいくらでもあります。たとえば、お隣のうるさい国(中国に従属するあの国です)の「反日」が行きすぎるならば、ロシアと北朝鮮と組んで圧力をかけるような日が来ないとも限らないのが今の国際情勢です。もちろん、そんな高度な外交をやり切るだけの政府・役人を持ってみたいものだという願望も込めてのコメントですが。