(午前2時の更新です)


台風が列島を直撃しつつあります。
どなた様も自治体からの情報に十分に注意をされ、
お出かけの際は十分にお気をつけください。

衆院選の開票結果がほぼ出揃いました。

残り議席が20を切った段階での数値ですが、

自公は公示前からの議席減を10以下でおさめ、

衆院での3分の2の勢力は維持できそうです。

これは「安倍おろし」を封じるには十分であり、

当面、安倍政権は「強い政権」として、

「第4次安倍内閣」を発足させそうです。

それにしても。

まるでジェットコースターに乗ってるかのような、

あまりにも目まぐるしい一か月でした。

総理の「10月22日総選挙」という奇襲戦略は、

表明の直後こそ絶大な効果を挙げましたが、

小池都知事と前原民進党代表の「奇策」により、

一時、絶体絶命の窮地に陥りかけました。

野党候補と「一対一」と戦うことになれば、

与党側は100近い議席を落とすことになり、

政権陥落の悪夢も再来しかねません。

しかし、小池氏の信じられない「敵失」で、

勝手に野党が分断されていった上に、

「小池人気」が「小池嫌い」に変化したことで、

何もしなくとも政権維持は確実なものとなり、

自公両党の人々は胸を撫で下ろしました。

もっとも、希望の党の人気が失速する一方、

立憲民主党に爆発的な支持が集まったこともあり、

議席の減り幅によっては「安倍おろし」を誘発し、

早期退陣も視野に入りかねないところでした。

しかし、「50年ぶりの冷たい雨」と、

「今世紀最強の超大型台風」の到来が、

立憲民主党の空中戦を封じることとなり、

また14連騰という株価上昇も「追い風」となって、

安倍政権側にこの劇的な勝利をもたらしました。

与党の人々は今、ほっと安堵していますが、

しかしあまり顔は晴れやかとはいえません。

各選挙区と比例での各党の得票数を、

冷静になって足し合わせればわかりますが、

もし、野党側が新しい結集軸のもとに集まり、

「一対一」の勝負を挑んできたら、

とてもこんな勝利はなかったはずです。

また、もし、天候が穏やかに晴れ上がり、

投票率が5ポイントでも上がっていれば、

落としていた議席はかなりの数に上ります。

いわば「奇跡の勝利」だったといえるわけですが、

そう毎回、毎回、奇跡が起きるとは限りません。

野党側がきちんと「勝利の方程式」を踏まえて、

当たり前のことを当たり前にやってくれば、

連続して敗北する可能性すらあるわけです。

今日から早速、「次の総選挙」に向けて、

新たな戦いが始まるわけですが、

立憲民主党が打ち立てた新しい対抗軸を、

早期に潰していく努力をしない限り、

「次の総選挙」は恐ろしいものになりかねず、

これが政権の不安定要因になりかねません。

「平成政局」の後に来る新しい政局について、

前号メルマガ(第183号:10月22日)では、

たっぷりと解説をし展望を述べましたので、

興味のある方はご参照下さい。

さて、肝心の相場展望について。

先週末の日経平均はぴたり「21450円」をはさみ、

ちょっと様子見のような動きをみせていましたが、

これは高くも安くもない株価位置といえます。

つまりまだたっぷりと「上値余地」があるのですが、

このまま「天井」まで吹き上がるかどうかは、

これまた前号メルマガに詳しく書いた通り、

年末までに出す安倍政権の「玉」と、

年末年始あたりに予想される「地政学リスク」が、

どう市場に評価されるかによります。

まずは与党の勝利と政権存続という「好材料」が、

どんな形で市場に評価されるかを、

今日のところは見極めたいと思います。

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