まだ、「16600円台近辺の攻防」のまま。
日経平均はまだ、「16600円台近辺の攻防」のまま。
昨日は、私が「ど真ん中」とみている株価位置の、
上下にそれぞれ100円づつくらいの値幅のなかを、
まるで磁石に吸い付いたように小さく動きました。
任天堂が急騰してもストップ安でも、
「16600円台近辺の攻防」が継続しています。
米国市場も政策決定待ちの状況ですし、
日本市場全体も、政府・日銀の動きを、
息を潜めて見つめているといえます。
市場が膠着状態になっているということは、
上にも、下にも、大きなエネルギーが溜まっており、
材料が出れば大きな動きになることを示しています。
さすがに「ヘリマネ」が現時点で出てくることは、
法理上も技術上も困難ですので、
これを囃し、煽る声は少し小さくなったようですが、
「追加緩和はあるのでは」という「期待」が、
ここ数日の黒田総裁の一連の会見内容をもとに、
市場参加者の間で高まっています。
もっとも、黒田総裁はこれまで常に、
事前に自身が語ってきたことの逆をやり、
サプライズ効果を狙ってきた経緯があります。
本当に日銀は動くのでしょうか。
さて。
まもなく8月です。
参院選が終わってゆっくりできるかと思いきや、
永田町は例年になく慌ただしく、緊迫しています。
都知事選はほぼ、大勢が決しつつあるようですが、
いつも申し上げるように「選挙は最後の一分」。
各陣営とも「都知事選後」を見据えることもあり、
それぞれに応援と関与、そして、駆け引きを強めています。
サプライズの「政界再編」構想なども聞こえてきますが、
前号メルマガ(第118号:7月24日)でも触れたように、
中央政界の水面下の駆け引きは非常に熾烈です。
毎年、8月というのは来年度予算案を軸にした、
熾烈な駆け引きが永田町、霞が関で行われるものですが、
今年は与野党とも「人事」が絡んでいますので、
ともすれば「物騒な話」がいくつも飛び出してきます。
注目されていた内閣改造は、
意外に小幅なものになりそうと報じられています。
「谷垣幹事長は続投可能」という情報が本当なら、
ご無事のご復帰を心から喜びたいところですが、
それで人事案が膠着するというのであれば、
複雑な心境になる人々は多いようです。
「入閣適齢期」の代議士が多数いるのに、
主要閣僚の多くが4年以上も据え置きのまま。
また、「ポスト安倍」をめぐるさや当てがある中、
党人事もほぼ膠着状態というのでは、
心中穏やかならぬ人がいるのももっともです。
野党のほうはもっと深刻で、
下手をするとこちらは分裂含み。
いずれにせよ、慌ただしく、緊迫して、
「来年に向けてどうなるのか」を、
皆が必死で考え、動いている状況です。
そういうなかで、安倍総理も黒田総裁も、
経済政策の重要な決断を迫られています。
「来年に向けてどうなるのか」は、
実はこの2人が一番知りたいのでしょう。
決断というのはリーダーの孤独な仕事である以上、
この2人がどう腹を括るかを、
私達、投資家はじっと見守るほかありません。
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