(午前1時半の更新です)

日経平均は下落。

長らく膠着してきた「16600円台近辺」から、

久方ぶりに下に離れてしまいました。

もともと7月26、27日あたりから海外要因で、

いったん売られる流れになるかもしれないことは、

前号メルマガ(第118号:7月24日)でも書きましたが、

昨日は政府・日銀への過度な「期待」が、

広範囲で後退したことによるものが主因だった模様です。

そもそも、「政策のプロ」の目からすると、

7月の段階で「ヘリマネ」が出るとか出ないとかで、

市場の話題をさらうとこと自体が不可解です。

前号メルマガにもはっきり書いたように、

現時点では法理上も技術的にも不可能でしかなく、

実施するには相当に高いハードルがいくつもあります。

それでも政府・日銀が「やる」と決断するとすれば、

臨時国会をひとつ、丸ごと潰す覚悟が必要です。

また、追加緩和(黒田バズーカ3)も同様です。

昨日朝のブログにもはっきり書いたことですが、

最近、黒田総裁が「必要なら追加緩和をやる」と、

記者団に語ったことが「期待」を煽っていましたが、

冷静に考えて黒田氏はこれまで、

「やる」とやった政策をやった試しがありません。

これまでの例にならならば、

「やらない」と言った後、「裏」をかいてやってきました。

今回は「裏の裏」をかくのかどうかわかりませんが、

冷静、かつ、合理的に考える限り、

「ヘリマネ」も「追加緩和」も、

「やらない」と考えるのが自然ではありましょう。

ただ。

むこう2年間の「改憲への日程」を考えると、

ここで株価が本格失速することは避けたいところ。

安倍政権があくまで改憲にこだわり、

改憲成就までの「株高=支持率高」に執着するのなら、

本当に何をやってくるかわからないという、

一種の「凄み」を永田町の多くが感じています。

そもそも、穏健に、冷静かつ合理的に考えていたら、

アベノミクスそのものが導入されたかどうか。

従来の「玉」(政策)のラインナップにないものを、

ぽーんと飛び抜けてやるところに、

海外投資家は安倍総理に魅力を感じ、畏怖しています。

さて、政府・日銀が動くのかどうか。

いずれにせよ、この週末には結論が出ますので、

新しく出た材料をきちんと踏まえた上で、

次号メルマガ(第119号:7月31日)に、

今後に関する私の見立てを記載するつもりです。

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