「おや」と思わせる変化。
米国の歴史的な株高の進行と、
サプライズの「玉」(政策)への「期待」で、
日本市場に巨大な「買い戻し」が継続中です。
昨日のエントリーで、
前号メルマガでは「水準」の算出を見送っていますが、
「おぼろげながら」と書いた例のレンジの、
だいたい真ん中あたりまで戻しても不思議ではありません。
と書きましたが、
昨日の日経平均は終値でも16000円を突破し、
ナイトでは「だいたい真ん中」に近づいています。
下げる相場を追いかけているうちに、
相場状況が変わって買戻しが発生したら、
こうした「踏み上げ相場」になります。
それゆえ、私は安値圏での売りは絶対にしないと、
いつもくどいくらい申し上げているわけですが、
今週が明けてから発生した急上昇は、
その典型的なパターンだと言ってよいでしょう。
前号メルマガ(第116号:7月10日)では、
世界市場に広がる不安要因を挙げた上で、
「底」割れから、さらに下げる条件を、
いくつか具体的に書きましたが、
現時点ではそのいずれも発生していません。
一方、歴史的な「異常値」にある米国株高に加え、
月曜日に安倍総理本人がぶち上げたサプライズに、
ヘッジファンドが機敏に反応する形で、
空売りしていた筋に「踏み上げ」をくらわせ、
一部の売り方を文字通り破滅させつつあります。
これがあるから相場は怖いですし、
なかでも売りは損失が青天井となるため、特に怖いです。
私が、メルマガやブログで提唱してきた、
「高値異常値上限で売り、安値異常値下限で買い」
「わからない時、不安な時は一切動かない」という、
「時鳥トレード」だけが「安心、安全、堅実」というのは、
こういうことがままあるからです。
さて。
日経平均は「戻して当然」と考えたラインを大きく超え、
一挙に英国ショック前まで戻しました。
いま、「おぼろげながら」想定したレンジの、
「だいたい真ん中」あたりに寄せてきたわけですが、
このラインを超えての株高が継続すれば、
「強気相場」に入り、地合いが全く変わります。
いくつか、「おや」と思わせる変化があります。
建設、不動産関連が急上昇しているのは、
安倍総理が奇襲的にぶち上げた、
巨額景気対策を素直に「期待」してのものですが、
金融セクターが全面高となり、
金価格が少し下落を開始したことは、
欧州などの不安後退を物語るものです。
前号で指摘した欧州のいくつかの「危機の種」は、
依然として深刻な破壊力が警戒されていますが、
米国景気が堅調に世界経済を支えており、
市場参加者はこちらの要素をより重視したようです。
そこにタイミングよく安倍総理が、
サプライズの「玉」を繰り出したのですから、
日経平均の地合いが変わる可能性も急浮上しています。
今後、「危機の種」はどうなるのか。
そして、相場全体の地合いは、どう変化していくのか。
週明けからの2日間で「おや」と思わされた、
意外な「変化の予兆」などについて、
次号メルマガ(第117号:7月17日発行)で分析します。
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