「神風」を吹かせるためには。
昨日の日経平均は冴えない展開。
為替が円安方向に振れていることもあり、
前日比でプラスとなる場面もありましたが、
積極的な買いが広がる雰囲気はみられず、
結局のところ74.20円安で引けています。
良い材料はいくつかあります。
為替が1ドル109円に近接してきたのは、
やはり日経平均上昇の促進材料と考えられます。
また、南北首脳会談を間近に控えて、
北朝鮮側が平和アピールを繰り返しており、
「地政学リスク」は相当に後退しています。
ただ「貿易問題」での米国側の要求が気になりますし、
それ以前に安倍政権の足下が心配です。
昨日の国会は完全停止ではありませんでしたが、
与党(と維新)だけで開く「開店休業」の状況です。
GW連休の後、今国会の残り会期は1ヶ月強ですが、
安倍政権側が会期延長を望まない事情もあるため、
「働き方改革」をはじめとする「目玉」法案の成立は、
野党の要求をかなりの程度、受け容れるか、
あるいは、よほど乱暴な国会運営でもしない限り、
かなり困難になってきているといえます。
そのどちらも政権の支持率をさらに下げさせ、
政権運営をさらに困難にさせる悪手です。
政権は国内でレイムダック化しつつあるわけで、
これが今後の外交戦での「反転攻勢」にとって、
良い影響があるはずがないことは明らかです。
安倍総理の政権基盤が揺らいでいることは、
世界中に知れ渡っていることですが、
退陣が必至とされる首脳と大事な約束をすることは、
どの国にとってもメリットは大きくありません。
今後、一連の外交戦で「勝利」を積み重ね、
なんとか「神風」を吹かせるための条件として、
国内政局でも「逃げ切り」が可能であることを、
ある程度、説得力をもって示す必要があります。
その意味では連休前の国会情勢というのは、
かなり重要な意味を持つと思われますが、
前号メルマガ(第209号:4月22日)で指摘したように、
むしろ不安を広げる要素のほうが多い状況です。
昨日の日経平均の冴えない値動きの背景にも、
こうした事情があるのは否定できないと思われます。
今日か明日くらいに与野党の折衝が失敗すれば、
国会はフリーズ状態でGW連休に突入しますので、
連休中の政局的な動きにも大いに影響を与えます。
円安を受けてどこまで株高となるかとともに、
「神風」を吹かせる条件が整うかどうかも、
日経平均をみる上で注目すべき点と思われます。
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