選挙直後のポジティブ・サプライズ。
米国雇用統計と参院選という「安心材料」を受け、
週明けの日経平均は急上昇。
先週、SQや雇用統計前の不安で大きく下げたぶん、
買い戻しの力も大きく働いたようで、
前号メルマガ(第116号:7月10日発行)で私が、
「ここまでは戻して当然」と書いたラインを、
大幅に上回って引けています。
また、前号メルマガに書かなかった新しい要素として、
総理自身が緊急経済対策を急ぐよう指示したことがあります。
選挙の「後」に、しかも迅速かつ機動的に、
総理が景気と株価のテコ入れに動いたということは、
ちょっとしたポジティブ・サプライズといってよいでしょう。
少なくとも選挙後の「玉」切れのタイミングを待ち、
日経平均を売り込むことを狙っていた筋は、
「玉」の内容を見極めるまで本格的に動けないのでは。
政権側は、秋の臨時国会での大型補正予算によって、
今年後半の景気浮揚をはかるだろうということは、
現時点でも既定路線のままなのでしょうが、
8月頭の参院選後の臨時国会のタイミングで、
内閣改造や党人事等が行われるのにあわせる形で、
大型の経済対策の「玉」が示されるのであれば、
事前に考えられていたシナリオは修正を迫られます。
「期待」の「風」が吹く限り、上昇圧力が働きます。
政府・日銀が本腰を入れて動くのであれば、
相場全体の空気は変わってきます。
米国市場も再び異常な株高局面に湧いていますが、
日経先物もナイトであっさり16000円を越えました。
前号メルマガでは「水準」の算出を見送っていますが、
「おぼろげながら」と書いた例のレンジの、
だいたい真ん中あたりまで戻しても不思議ではありません。
無論、これは欧州など他の地域での「危機」が破裂せず、
「玉」の効果がストレートに出ることが前提です。
英国ショックの余波がどうなるのかまだ見えず、
イタリアなどで台頭する新たな「危機」がもし破裂すれば、
本当にシャレにならない状況になりかねませんが、
それはいつ、どの瞬間に起こっても不思議でないことは、
前号メルマガで詳しく言及した通りです。
また、政府が早期に「玉」を出すにしても、
官邸周辺が吹かせ始めた「期待」の「風」に、
十分に応えるラインナップかどうかはわかりません。
超大型補正や黒田バズーカ3などの「玉」を、
今すぐ出しても政治的効果は薄い一方で、
今度こそ「玉」切れとなった後に、
海外発の「危機」が破裂したら日本は「手詰まり」です。
それでも、安倍政権はやるのかどうか。
「相場全体の空気が変わった」ことに反応して、
買いで攻めていくという方もおられるでしょうが、
不明瞭、不透明な材料が依然としてくすぶっており、
超慎重派の私ならまだ「様子見」とする局面であることは、
これまた前号メルマガに書いた通りです。
いずれにせよ、こうした新しい材料を盛り込み、
次号メルマガ(第117号:7月17日発行)で、
今後の株価シナリオについて分析するつもりです。
また、参院選の各党得票数が確定しましたので、
短期、中期、長期の政治分析も次号メルマガに書きます。
前号メルマガに書いた通りに、
日本の有権者の意識は流動化しつつあるようです。
これは、超長期的な経済の方向性にも直結しますので、
投資家、資産家は頭に入れておくべきかと思います。
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