総理の並々ならぬ決意と遠大な「戦略」。
日米ともに株高が継続。
「買い戻し」が一段落し、
「だいたい真ん中」に近づいた日経平均は、
このあたりでいったん上昇の勢いが削がれても、
そろそろいい頃だろうとは思います。
ただ、政権側は矢継ぎ早に「玉」を繰り出しており、
売り方に売り崩しのきっかけを与えていません。
参院選後、3日間の政権側の動きは、
永田町の与党関係者でさえも予想外のものがあり、
背後に総理自身の強い決意とリーダーシップがある以上、
売り仕掛けのタイミング待ちであったヘッジファンドも、
ただただ、当惑するほかはないようです。
参院選の前線に出ていた人々が、
ぽつぽつと永田町に戻ってきていますが、
選挙後にいつもみられる弛緩した空気ではなく、
永田町全体が妙に張りつめていることに戸惑っています。
「ヘリマネ」のような突飛なアイデアが、
官邸周辺からも吹聴されてきており、
何か大きなことが動きそうな予感がありますが、
それがいったい何を意味するか十分な検証もされないまま、
話ばかりが先行して相場に大きな影響を与えています。
そもそもが、景気対策に国債を発行するという、
安倍総理のアイデアは景気と株価を数か月は上向かせますが、
しかし、確実に財政規律を歪め、将来に禍根を残しかねません。
この上さらに「ヘリマネ」のような禁じ手をやれば、
景気も株価も数年間は爆騰するかもしれませんが、
その後、国が滅びるような悲劇が来ないとも限りません。
それでもこうした話がどんどん出てくるあたりに、
安倍総理の並々ならぬ決意と遠大な「戦略」が伺えます。
その良し悪しはともかくとして、
日本は本当に歴史の転換点に向けて舵を切ったようですので、
次号メルマガ(第117号:7月17日)で私なりの見解を述べます。
それから、野党側も流動化しつつあります。
参院選は「野党惨敗」と報じられていますが、
実際の数字を見るとそう悪い内容ではなく、
むしろ、長期的に躍進する予兆がみえています。
しかし、それならそれで足並みが乱れるというのが、
今の野党陣営の情けなさというか何というか。
いっそ本当に「惨敗」していたほうが、
民共どちらも党の刷新を加速していたでしょうが、
妙な形で「負け渋り」をしてしまったがために、
新旧両勢力が睨みあうこととなっているようです。
都知事選のドタバタぶりばかりが報じられていますが、
野党の中枢に発生している異変をとらえることのほうが、
安倍総理の「戦略」の成否と今後の相場について、
より重要なことのように思われますので、
次号メルマガでこのあたりのことも書いておきたいと思います。
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