昨日の日経平均は朝方に15500円をクリアに抜けました。

15500円の回復は、BIITSショックでやられた1月23日以来のことです。

あれから半年、長かったですね。

ただし、15500円超えとはいえ、東証の売買代金は1兆5922億円しかなく、2兆円に遠く及びません。

昨日は、やはり先物主導の上げにとどまり、幅広い買いがついてこない後場は膠着状態になりました。

15500円を固めてさらに上に狙うには、もうひとつ材料が欲しいところです。

完全膠着状況に陥って久しい為替(ドル円)に動きが出ない限りは、16000円は厳しいものがありますが、

米国の中間選挙を前にして、大幅な円安を米国政府か容認するかどうかはなんともいえません。

確かに、昨日のブログ記事で書いたように、日本の国内要因の「玉」が相場を明るくしているのは、

先週末からの値動きをみても良くわかります。

漏れ伝わってくる「噂」を受けて、秋以降に向けて「思惑」で買いを入れる人々が増えており、

こうした空気を先取りして、ヘッジファンドが久々に先物主導で上げてきています。

「先物主導の上げ」が成功するようになったという変化は、やはり大きいものがあります。

「空気」と「ムード」は確実に変わりました。

よく引用されるウォーレン・バフェットの言葉に、

「株式市場は短期的には投票計。長期的には重量計」というものがあります。

長期でみたときの株価は、その企業の収益力や資産価値等にしたがって「あるべき位置」に落ち着きます。

しかし、短期的には「美人投票」よろしく、「空気」と「ムード」で売りと買いが錯綜し、乱高下します。

だからこそ、ヘッジファンドは根拠なく買い上げたり、サプライズで売りを仕掛けたりして、

市場参加者をムードに乗せたり、パニックに陥らせたりし、「あるべき位置」から遠く離すことを狙います。

(「あるべき位置」とは、私の考える「居心地のいい水準」とほぼ同じ意味です)

「空気」と「ムード」を醸成し、「思惑」を流布して、「買い投票」や「売り投票」を連鎖させるわけです。

しかし、こうしたヘッジファンドの試みが成功するかどうかは誰もわかりません。

ヘッジファンドといってもいろいろあって、基本的に「共食い」をして生きていますから、

一部が売りを仕掛けた刹那、他の大勢が買いを入れて踏み上げをくらわせることもしょっちゅう。

よほど確度の高い情報に基づいていたとしても、市場は常に駆け引きの場である以上、

「思惑」でのトレードはやはり「丁半博打」でしかありません。

しかし、だからこそ、この動きのなかに「安心、安全、堅実」なポイントが出てきます。

根拠のない「思惑」で「あるべき位置」から遠く離れた株価は、

いつか必ず正気に戻って、「異常値」から「正常値」に帰ろうとするからです

これは自然の法則ですので、うまくのれば「安心、安全、堅実」なエントリーになります。

私が狙うのは、このポイントです。

相場は「思惑」で動きます。

しかし、それを百も承知の上で、「思惑で動かされている人々」をよく見つめ、

皆が集団心理で「異常」な行動に出ているときに、おもむろに「正常」なポジションをとるわけです。

「予測」が当たるか当たらないかという「八卦見」の能力を競うのではなく、

安心、安全、堅実さを重視し、冷静になって自分の「常識」を信じるわけです。

億万長者になるには、無理して大きな利益をとりにいく必要はありません。

1)利幅を10%とれる可能性はあるけれども、その確率は70%

という取引を繰り返すよりも、

2)利幅は2~3%しかとれないけれども、その確率は99%

という取引を繰り返すほうが、長い目でみたら圧倒的に有利です。

コツコツとやっていれば、「複利の力」で途方もない資産に殖えますが、「丁半博打」ではこうはいきません。

昨日の動きには明らかに「異常」の兆候がありましたので、このまま8月相場で上げれば、

私の狙う「安心、安全、堅実」なチャンスがやってくる可能性が出てきました。

うまくいけば、来週にはそのポイントに差し掛かると考えていますので、

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