短期的な「安心材料」と長期的な「不安要因」。
昨日の日経平均も続落。
米国の「引き締め」観測や、
オミクロン株の拡大などが、
相場の重石となっているため、
連休前からの下落を引き継いで、
さらに下げてしまっています。
もっとも後場には下げ止まり、
一時、切り返しの機会も伺っており、
短期的な「下げ過ぎ」という心理も、
市場参加者の間に広がったようです。
いくつか良い材料もあります。
昨夜、パウエルFRB議長が発言し、
「引き締め」の前倒しを否定し、
あくまで段階的に行うとして、
市場の動揺の鎮静化を図りました。
前号メルマガ(第403号:1月9日)で、
当局がどう対応してくるかによって、
今回の下落の行方が決まることを、
あらかじめ指摘していますが、
遅ればせながらもパウエル氏が、
やや「ハト派的」な発言をして、
相場に配慮を示したことは、
一定の安心材料といえます。
これにともなって金利の上昇も、
いったん止まっていることも、
市場を安心させる材料です。
また、世界的な傾向として、
オミクロン株の拡大速度が、
遅くなってきていることも、
期待を持たせる事柄といえます。
これらの安心材料を得て、
先週から急落してきたものが、
いったん下げ止まりになるかを、
今日以降、見極めたいところです。
もっとも、短期的には下げ止まり、
反発、リバウンドをしたとしても、
長期的な相場をめぐる構造自体は、
大きく変化はしていないようです。
「引き締め」は遅かれ早かれの話で、
いずれ実施されるものとみられます。
また「地政学リスク」については、
よりシビアになりつつもあるようで、
安心し切れる状況ではないありません。
次号メルマガ(第404号:1月16日)では、
これら好悪の材料を踏まえた上で、
「1月相場」以降の株価シナリオを、
あらためて精査・点検する予定です。
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