日経平均は様子見モード。

米朝の緊張緩和への「期待」を受けて、

なんとか19700円台まで戻しはしましたが、

本当に緊張が緩和するかは全くわからず、

ここから買っていく手がかりもありません。

北朝鮮側は「米国の態度を見守る」として、

グアム(沖合)へのミサイル発射を留保していますが、

8月21日からの米韓合同軍事演習については、

なんらかのいちゃもんをつけてくるでしょうから、

「危機」が終息したと判断できる根拠はありません。

また、昨日もこのブログに書いたことですが、

自国領土に対する軍事的な脅しをした上で、

あれこれと指図する国の存在を米国が許すとは、

あんまり考えられないところではあります。

米国は和戦両様の「交渉」を続けていますが、

「落とし所」のあるなし以前に、

そもそも金正恩氏の存在を許してよいのかを、

じっくりと見極めているはずです。

市場の「不安」が去らないのも当然といえます。

こうして地政学リスクが鎮静化しないうちに、

日米の政治にも暗雲が漂ってきています。

米国は相変わらずのトランプ大統領の発言で、

政権を支えるメンバーがさらに離反をしてしまい、

政府全体がまともに機能しなくなっています。

前号メルマガ(第173号:8月13日)で書いたように、

米国政府の混乱と大統領への不信に起因して、

9月にかけては米国で相当の暗雲が予想されます。

米国株だけは異常な高さを維持していますが、

そもそもこの株価位置にいること自体が、

ある種の「不安」要因ともいえます。

また、日本の安倍政権もなんだか妙です。

7月から「反転攻勢」を唱えてきていますが、

何をどう反転していくのかまだよくわかりません。

アイデア自体はいくつかあるようですし、

小ぶりなものは次々と発表されていますが、

これまた前号メルマガで指摘したように、

改造内閣が発足してだいぶ経つというのに、

「株価対策」に直結する肝心な「玉」は、

現時点でまだ出すことができないでいます。

9月には臨時国会が開かれる予定ですが、

政権内の足元の乱れが表面化すれば、

再び「大炎上国会」になりかねず注意が必要です。

日経平均が再上昇する可能性を含め、

これら「地政学リスク」と「政治リスク」が、

市場にもたらすインパクト等について、

次号メルマガ(第174号:8月20日)で分析します。

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