「22000円の攻防」と、5月にかけて考えておくべきこと。
先週末の日経平均は上昇。
警戒された「最悪の事態」が「先送り」され、
当面、大きな下ブレ要因がなくなったことを、
市場参加者が歓迎したためといえますが、
日本市場では日経平均のみが上昇するという、
ちょっといびつな形での上昇局面です。
ともあれ、例の「分水嶺」は明確に超え、
日経平均は再び「22000円の攻防」に移り、
ここを超えれば「本来あるべき水準」が、
次のターゲットとなりそうであることは、
前号メルマガ(第260号:4月14日)で述べました。
ただし、能天気にこの上昇に乗るのは、
かなり注意を要することも前号メルマガで、
その理由とともに説明した通りです。
英国のEU離脱は半年先に「先送り」され、
「合意なき離脱」の衝撃も「先送り」ですが、
半年先に解決する保証は皆無であるのに、
この「先送り」を認めたことによって、
5月にかけてまた別の困難が発生しかねません。
「米中協議」も5月まで「先送り」であり、
関係者から漏れ伝わってくる楽観的な話が、
米国株を中心に上昇をもたらしていますが、
結局のところどうなるか不透明ですし、
仮に「米中協議」がまとまるならば、
日本には別の形での脅威もあり得るため、
展開次第では日経平均には衝撃となります。
また、国内では統一地方選の前半戦で、
全体的には政権側が好調だったとはいえ、
無視できない嫌な兆候もみられており、
後半戦もこの傾向が続くならば、
夏の参院選の戦略は再考を迫られかねません。
内閣での「更迭ドミノ」もあって官邸は、
「ダメージ・コントロール」に必死ですが、
あまり表に出てこない国会での攻防は、
今週がひとつのヤマ場であることは、
前号メルマガでも詳しく述べたところです。
こうしたことを頭のうちに入れておき、
5月にかけて何が起こり得るかを考えて、
情勢変化に適宜適切に対処する準備は、
どうしても必要な局面であるといえます。
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