世界の「基盤的国策銘柄」。
(午前0時の更新です)
昨日の日経平均はちょっと下げましたが、
米国市場は大いに湧いています。
NYダウは「夢の2万ドル」を目前にしており、
日本でも多くの投資家が興奮しているようです。
ただ、永田町や霞ヶ関を歩いてみると、
米国を見る目には興奮など一切なく、
先行きの不透明感への懸念のほうが大きいです。
「人事は万事」といいますが、
トランプ政権の経済政策に関する最も肝心な人事が、
まだ、かっちりと固まっていません。
私は、選挙結果が出る前から、
「トランプ氏の選挙中の発言をそのまま実行すれば、
トランプ・バブルの可能性もある」
と指摘してきてはいますが、それは米国の話です。
そもそもトランプ氏が発言通りにやるかどうかは、
まだ、全く不透明と言うしかありませんし、
たとえこのまま「トランプ・バブル」になるにせよ、
その恩恵がどこまで、どんな形で及ぶかは、
新政権の経済政策を見なければわかりません。
トランプ氏が約束したのは「米国が第一」だけであり、
米国という国は、たとえ軍事的な同盟国であっても、
経済的な利害が対立する場合は容赦しないことは、
私達、日本人の全員が痛感させられた共通体験です。
そのため、永田町でも霞ヶ関でも頭を痛めている事柄に、
今後、特に注意が必要な重要な人事がありますので、
次号メルマガ(第140号:12月25日)のなかで、
注目すべきポイントをいくつか書いておきます。
えてしてこういう話は年末年始にぽーんと浮上し、
閑散相場を大混乱に陥れるものですから、
投資家たるもの、せめて「何が要注意か」だけは、
あらかじめ知っておきたいところです。
ところで。
トランプ・ラリーが「バブル化」する可能性があり、
お相伴にあずかる日本も「バブル化」の可能性があるなど、
1か月半前には想像もできないような相場環境のまま、
年末年始に突入しそうな雰囲気です。
年末の日経平均終値が2万円超え、あるいは近接していれば、
お正月の経済メディアは来年の相場に関して、
極めて強気かつ楽観的な見通しが並ぶかもしれません。
しかし、大納会が興奮して終わったにもかかわらず、
お正月を挟むとなぜか相場の空気が一変してしまい、
大発会から大失速する恐れは常にあります。
今後の相場は政局と政策に大きく左右されそうですが、
政局も政策も合理的で客観的には決まらない以上、
率直に言って売り、買いどちらのポジションも、
「丁半博打」の色合いが濃いといえます。
そうした前提を考えた上で、短期決戦で勝負するかどうかは、
投資家個々人のスタンス、スタイルによります。
(当然ながら私自身はやらない局面です)
政治も、相場も、未来は常に「霧の中」です。
予測は短期的であればあるほど困難になります。
不確かな未来に賭ける場合は、
常に「先行きは不透明」という事実を忘れないことが、
投資において失敗しない要諦かと思います。
しかし。
ある程度はっきりしている未来もあります。
まず、超長期の人口動態の予測は極めて正確といいます。
また、技術進歩に伴う経済トレンドも、
ある程度、確かな未来がみえてくることがあります。
特にAIに主導される「第4次産業革命」は、
鍵となるイノベーションの道筋がつきつつあるため、
決して「夢物語」ではなくなってきています。
今後、人口は一定の地域で一定以上のペースで増加し、
技術は指数関数的に進化し、ブレークするのであれば、
それらはいずれ実体経済に必ず反映されるはずですから、
富が移動し増大していく流れは、ある程度のところまで、
正確に予測できる可能性が高いと考えます。
そうした予測に基づいて網を張ることができるならば、
理論上、それが「負けない投資」になるはずですし、
「負けない投資」を複利の力を利用して実施できれば、
それはやがて当然ながら巨富になるはずです。
前号メルマガ(第139号:12月18日)では、
「AIとBIの時代のポートフォリオ戦略」の記事の中で、
20年後、30年後の世界経済の屋台骨を支えていそうな、
いわば「世界の基盤的国策銘柄」になりそうな企業群を
その具体的な名前を列挙した上で考察してみました。
(あくまで経済情勢のトレンド分析を目的として、
私が「おもしろい」と思う企業名を列挙したわけで、
決して個別銘柄を「推奨」するわけではありません)
読者の皆様もいろいろお考えになったと思います。
この年末年始は、トランプ相場の行方にハラハラし、
手元のポジションの扱いに頭を使うのもいいですが、
少し相場から離れるまとまった時間をとるのを利用して、
超長期の未来に考えをめぐらすのも有意義かと思います。
超長期とはいっても10~30年くらいの話です。
医療・衛生技術は飛躍的に進歩していますから、
おそらく今、投資の最前線にいる方々のほとんどが、
10年後も30年後もバリバリの現役投資家のはずです。
(30年後の65歳は今の35歳くらいの若さという人もいます)
こうしたことはSFでも夢物語でも絵空事でもなく、
自分と家族の生活に直結するリアルな話ですから、
なるべく多くの情報を収集して、
可能な限り真剣に考えてみる「時間」もまた、
有効で有意義な「投資」になるのではないでしょうか。
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