「申酉騒ぐ」。申年(2016年)は大騒ぎ。では、酉年(2017年)は?
(午前0時の更新です)
やや上昇速度が鈍りつつあるとはいえ、
日米とも「期待」の風に煽られており、
それぞれの株式市場とも、まだ下げる気配が見えません。
前号メルマガ(第140号:12月25日)では、
「掉尾の一振」の条件を考察してみましたが、
この後、年末にかけて一段高になる展開は、
十分にあり得るとみています。
もっとも、上がる可能性があるからといって、
買うばかりが能ではなく、
より慎重なエントリー戦略があり得るということは、
前号メルマガにも私なりのシナリオを書きましたし、
このブログを読み続けてこられた方なら、
おそらくはご納得いただけていることと思います。
さて。
年末にかけて跳ねるにせよ跳ねないにせよ、
どうも来年が大変な年になりそうなことは、
先週、発表された一連の人事を見れば、
なんとなく予測がつくように思われます。
何が起きたかは前号メルマガに詳しく書きました。
トランプ氏は決して「賢人」や「慈父」の類の人ではなく、
また、「コメディアン」は多くある仮面のひとつです。
トランプ氏が過去、命を削るような勝負を積み重ね、
ビジネスで大をなしたその足跡をみる限り、
やるときには躊躇せずに果敢にやるとみるのが、
最も自然な予測ではないかと思います。
彼は「世界みんなが豊かになりましょう」といった、
「賢人」オバマのようなことは言っていません。
トランプ氏が言い続けてきたことの中身はただひとつ。
「米国だけが豊かになる」。これだけです。
トランプ氏が米国にもたらすかもしれない、
「金ぴか時代」のきらびやかさには目が眩みますが、
しかし、それは他国と共存共栄しての繁栄ではなく、
必要あれば他国の富を強引に奪い取ってまで、
米国を豊かにしようとした結果になるかもしれません。
トランプ率いる米国が本当にそのような、
「自己の利益」を追及し始めた時に世界に何が起きるか。
「トランプ・ラリー」に浮かれるのは結構ですが、
そろそろ、そうしたことを考え始めるべきかと思います。
前号メルマガに書いた話ですが、
「申酉騒ぐ」という相場格言があります。
実際、申年だった今年の株式市場は、
年初からの大暴落や幾多のショック安、
そして、最後は年末の想定外の爆騰劇によって、
本当に「大騒ぎ」となって投資家を翻弄しました。
しかし、酉年である来年2017年の株式市場は、
今年以上に「大騒ぎ」となる材料が揃っています。
上昇圧力も、大暴落の要因も、
申年だった今年をはるかに超えるような、
相当のエネルギーを秘めて材料ばかりです。
お正月のその日に発行する予定の、
次号メルマガ(第141号:2017年1月1日)では、
「大騒ぎ」となりそうな酉年相場における、
上昇及び下落双方の要因を分析した上で、
2017年の上値余地と下値余地について、
その前提や条件などとともに考察するつもりです。
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