(午前0時の更新です)

昨日は日銀の現状維持という安心材料もありましたが、

それはまあ、ハナからわかっていたことです。

むしろ、ドイツとトルコで凶事が続発し、

世界が地政学的リスクから無縁でないことが、

最も嫌な形で示された当日にもかかわらず、

日経平均は102.93円も反発したことが目立ちました。

この堅調さをみて、現在の相場は何が動かしているのか、

よく思い知らされたように思います。

現在の世界は安全でも平和でもありません。

欧州の水面下で拡大するナショナリズムの存在は、

来年以降、今の形でEUが存続するかどうかすら、

だんだんと見通しを不透明にしつつあります。

また、強すぎるドルは新興国から体力を奪い、

中国など一部の対米黒字国は、

トランプ政権の出方に戦々恐々としてます。

それでも、米国株が上昇している限り、

日経平均の上昇も止む気配がないのですから、

米国の景気拡大というファクターが、

いかに日本経済に大きく影響するのかわかります。

ということは日本株が「バブル化」するかどうか、

条件はそのあたりにあると考えて良いと思います。

逆に言えば米国の「期待」が折れた時、

米国と日本の景気がリンクしなくなったならば、

日本経済にとっては要注意なわけです。

前号メルマガ(第139号:12月19日)に書いた通り、

いくらロシアに振られたといっても、

安倍総理が意気消沈する時間はありません。

経済的合理性というよりはやはり、

政治要因が主導する相場です。

大納会まで「掉尾の一振」が起きた場合、

年が明けても上昇相場が継続し「バブル化」するか、

それとも、早々に日本市場の勢いが落ちるかは、

首脳の動きひとつで大きく変わりかねませんから、

年末年始の動静にはやはり注意が必要かと思います。

その意味では相場にとってもひとつの切所ですから、

今後も情報の収集とご提供に努めてまいります。

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