次の「転機」はいつか?
(午前1時の更新です)
米国の追加利上げは「シナリオ通り」でしたが、
これにともなって円安、金安が急激に進んでいます。
昨日の日経平均は為替ほど動きませんでしたが、
小幅ながら続伸しており、底堅い動きです。
まだまだ「期待」の風が継続していますから、
特段の材料が出ない限りは、
まだ、売りを仕掛けるのはリスクがあると思いますが、
調整入りする株価位置の候補については、
次号メルマガ(第139号:12月18日)で考察します。
ところで。
メルマガ読者の皆様はご存じの通り、
私は今年正月から「冬ごもり」に入りましたが、
唯一、積極的に買ったのが外貨です。
まだそれほど円高が進む前から申し上げていたように、
・1米ドル105円以下の円高で米ドル買い
・1豪ドル80円以下の円高で豪ドル買い
に理と利があるとみていました。
そして、そのような自らの見立てに基づいて、
やがて「冬ごもり」を解除する日か、
あるいはそう遠くないと思われる「大破綻時代」に備え、
淡々と、かつ、粛々とこれらの外貨を買ってきたことは、
メルマガの中で累次にわたり申し上げてきた通りです。
前号メルマガ(第138号:12月11日)で書いたように、
私は「冬ごもり」を一部解除して動き始めましたが、
まさにその時にたっぷり利が乗った外貨があるため、
私としては相当に余裕のある年末を迎えております。
もっとも、これら外貨を使って何か買おうにも、
目下進行中の「トランプ相場」というのは、
相当にリスクが満載された上昇局面ですから、
調子に乗ってうかつに買うと痛い目にあいそうです。
したがって、「冬ごもり」の解除も一部にとどまり、
やがてくる「大破綻時代」を見据えながら、
超長期的な視点で絶対負けないものにだけ、
そろりそろりと投資をしていこうと思っています。
前号メルマガで私の戦略を一部ご紹介しましたが、
「AIとBIの時代のポートフォリオ戦略」の「本編」とあわせ、
次号メルマガで詳しく触れるつもりです。
さて。
国会の喧騒が嘘のように静かになった昨日、
いつもは静かな工業都市の宇部市に渋滞を引き起こし、
ロシアのプーチン大統領が来日しました。
「大遅刻」という「ロシア流交渉術」を披露して、
のっけから神経を使う駆け引きに持ち込んだロシア側に、
我が国のリーダー安倍総理がどこまで対峙できるか、
この2日間はなかなか目が離せないものがあります。
もっとも、私のメルマガでは、
8-9月に北方領土返還交渉が急展開した当初から、
(メディアが報じる前に)ずっと追いかけているように、
領土をめぐる日ロ両国の交渉は、
まず、日本側の「変心」があってロシア側を硬化させ、
次にトランプ勝利をみてロシア側も「変心」したことで、
今日の首脳会談が始まる前の段階からもう、
「今回はまとまらないだろう」という空気が流れています。
会談前の日ロそれぞれの首脳のコメントというのも、
そうした観測を裏付ける内容になっています。
それゆえ、ロシア側からよほどのサプライズがない限り、
安倍総理として今回の交渉の主眼というのは、
いかに「未来の可能性」をつなげるかにせざるを得ず、
その「未来の可能性」の如何が今後の政局にも、
大きく影響してくると考えられています。
昨日、国会(実質的な)閉会と同時に安倍総理が、
周囲の記者に「1月解散はない」と語ったことが、
一部の新聞で大きく報じられました。
しかし、その言葉通りに信じる人は永田町にはいません。
昔から「解散と公定歩合」についてだけは、
総理大臣は「嘘をついてもよい」という不文律があります。
やはり、一連の国内外の情勢を踏まえ、
「やるべき時」、つまり、「勝てると判断する時」には、
特に理由などなくとも「伝家の宝刀」を抜いて解散し、
考えられるシナリオのなかで最多の議席を確保するのが、
日本の内閣総理大臣の最大かつ最重要の使命です。
そのためにも今、政府中枢は、
「次の転機」となるイベントを待っているようです。
では、いつ、何が起こったら「次の転機」になるのか。
それは相場に直結し、甚大な影響を与えるはずですから、
日ロ交渉の結果もしっかりと踏まえた上で、
次号メルマガで詳しく分析する予定です。
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