「日ロ関係」以上に大切で、要注意なこと。
(午前1時の更新です)
永田町でも「さすがに『何か』は出るだろう」と、
当日の共同記者会見まで「期待」されていましたが、
注目の日ロ交渉で領土問題の進展はゼロ。
ただ、前号メルマガ(第139号:12月18日)に、
ロシア側からの視点で分析をしてみたように、
将来的に領土が返還される可能性は、
まだ完全に消滅したわけではありません。
それゆえ「総理はカネも領土も献上した」との酷評は、
ちょっと酷なような気もしないではありませんが、
しかし領土問題の完全解決には、
日ロ両国だけでない別のステークホルダーを絡めた、
「解けないパズル」が横たわっており、
安倍総理とプーチン大統領の在任中に解決できるかは、
かなり懐疑的にならざるを得ないのも事実です。
このブログ(とメルマガ)でも何度も触れた通り、
官邸は9月以降、日ロ関係という「玉」を誇示し、
政界も市場も大きく揺さぶってきましたが、
メルマガのほうでリアルタイムに書いてきた通り、
11月になって俄かに事情が暗転してしまい、
結果として大恥をかいて年末を迎えます。
しかし、意気消沈してはいられません。
日ロ関係以上に重要なことが待っています。
北方領土への淡い「期待」が消えた今、
「1月解散」の風も急速に止んでいますが、
はっきり言って解散総選挙どころではない、
難しい局面に安倍政権は差し掛かりつつあり、
政治的資源をそこに集中せざるを得ません。
お芝居の舞台がどんどん転回していくように、
政治も経済も次々と新しい課題が出てきます。
前号メルマガでも詳しく書いた通り、
1月に向けて安倍政権が対峙する「ある課題」に、
成功裏に対処することができたならば、
米国の「金ぴか時代」は日本に押し寄せ、
来年の日本市場は大いに沸くことが予想されます。
しかし、それに失敗するようであれば、
日本はまた骨の髄までしゃぶられてしまいます。
対ロ協力で3000億円を「食い逃げ」されると、
安倍政権を揶揄する声が強くありますが、
1月までにその課題を達成できない場合に失う国富は、
対ロ協力から桁が2つも3つも違ってきます。
ということで意気消沈してばかりもいられないのです。
今日からまた目先の相場のテーマが変わっていきます。
安倍政権が新しい課題を克服できるかどうか。
来年に向けての日経平均の値動きは、
この政治要因に大きく影響されると考えていますので、
本来ならばお休みをいただくはずの年末年始もまた、
「短縮バージョン」ながらメルマガを発行するつもりです。
といっても、メルマガを創刊以来、
年末年始であれ、お盆休みであれ、大型連休であれ、
当初からのお約束通りにお休みをいただいた週は、
まだ、ただの一度もないのですが・・・。
つまりはそれほど大きく重要な、
歴史的なうねりの中にアベノミクス相場はあるわけです。
官邸だけでなく私達投資家も、
よほど気を引き締めて臨むべきですね。
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