結局、一週間を通じて日経平均は「停滞」。

昨日も上下の値幅が数十円と、ほぼ静止状態です。

「日銀砲」の情報で一時16600円を超えましたが、

引けにかけてはまた16500円台に下がっており、

結局は「16600円」を軸にした攻防でした。

考えてみれば、「16600円台近辺の攻防」を、

えんえんと夏の間続けたことになります。

なぜ、この株価位置が軸となるかは、

一連のメルマガで説明してきましたが、

結局、市場全体がどう動いていいかわからず、

日米当局の「決断」を待つモードの中、

日銀による微調整、微修正が続いて、

この株価位置に寄せることとなっています。

9月に日米当局が金融政策を変更する可能性があり、

その影響があまりにも甚大な一方で、

どちらに舵を切られるか全くわからない以上、

売りも、買いも、ポジションをとれません。

今日のジャクソンホール演説で、

イエレン議長が何らかの示唆を与えれば、

株も為替も大きく動き出す可能性がありますが、

現時点でFRBに何かを決断させるほどの、

強い材料があまり見当たらないだけに、

はっきりした方向性が示されるかどうかは、

実際に聞いてみないとなんともいえません。

金融政策や指標などの正確な事前「予測」は、

なんびとにも困難であり、わからないにもかかわらず、

どちらか一方にポジションを傾けるのは丁半博打です。

もっとも、どういう「決断」がなされるにせよ、

金融政策の選択肢は本来、非常にシンプルであり、

いくつか、基本的な相場のシナリオを考えることは、

可能といえば可能です。

私の持論でいえば、投資とは、

「刻々と変わる状況を、いかに予測するかではなく、

刻々と変わる状況に、いかに対処するか」

が最も大切なことであり、

それによって「負けない投資」の「解」が導き出されます。

わからないときは「休むも相場」でいいのです。

PCの前に年中張り付くトレーダーならともかく、

他に生業がある投資家が限られた資力で投資をする以上、

選びに選んで「これは」という時に出動するほかはなく、

しかし、その少ないチャンスをものにするだけで、

本業の傍ら、大きな資産を築くことは可能です。

ともあれ、次号メルマガ(第123号:8月29日)では、

ジャクソンホール演説を受けての、

その後のシナリオと戦略について考えてみます。

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