(午前0時の更新です)

G20を受け、昨日朝は「雪解け」ムードが広がるかと思われました。

日経平均は寄付から高く、そのまま高騰。

一挙に16500円台に乗せ、そのまま「雪解け」になるか・・・

と「期待」した瞬間に、あえなく失速してしまいました。

前号メルマガ(第97号:2月28日発行)では、

G20を受けて「雪解け」を迎える分水嶺として、

先週高値(16472.50円)をクリアに抜けることを挙げましたが、

その7円手前の16464.75円まで上昇したところで失速しました。

その後、16300円近辺で踏ん張る動きもみせましたが、

為替や上海市場の下げなどの影響もあり、

このラインの防衛に失敗したところから下げが加速。

結局、前日終値を下回って引けました。

「相場のことは相場に聞け」というとおり、

学術的、政策的なセオリーどおりにはいかないものです。

少なくとも、G20を受けた各国の具体的アクションが出るまでは、

「国際協調」に対する「期待」が持続してもよいと思われましたが、

「上がったら売る」を待っていた投資家心理のほうが勝りました。

もっとも、中国、欧州、そして日本が追加緩和に出る可能性があり、

うち、中国と欧州はかなり大胆なことをやってくる可能性が大です。

来週以降、大きな日程が連続しており、

また、日本市場ではメジャーSQもあります。

もし、中国、欧州、日本で3発のバズーカが発射され、

かつ、米国も引き締めの手が緩めば、高値波乱もあり得ますので、

昨日の値動きだけをみて意気消沈するのは早計ではありますが、

現時点で、日本市場のマインドがずいぶん冷えてるのは否定できません。

また、今後、各国当局が「何か」をやるのは確実としても、

逆に言うと、各国がその一連の「何か」をやり尽くした後もなお、

年初来の暴落の根本原因が解決されていないのであれば、

いったん上がり切ったところからまた、売りの標的になります。

このあたりは当局と短期筋の「駆け引き」になりそうですが、

「雪解け」に向かうにせよ、「春の嵐」を迎えるにせよ、

今後の相場はこうした「駆け引き」に支配されそうです。

そのなかでも生き残り、勝ち残る方策について、

次号メルマガ(第98号:3月6日発行)で考えてみたいと思います。

ともあれ。

来週以降に連続する「3月の関門」を無事に通過するためにも、

今週末までに先週高値くらいは超えておいて欲しいところです。

欧州時間になって日経先物の下げは止まっていますが、

為替や金はまだ、危機感の漂う値動きです。

今夜のNY市場が本格的に切り返してくれればちょっと安心ですが、

いずれにせよ、もうしばらく気をもむ展開が続きそうです。

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