「冬ごもり」の準備について。
メジャーSQを通過します。
「年末相場」のクライマックスは「下への大波乱」となり、
まさに「12月の転機」となった12月第2週でしたが、
問題はこの後の話です。
SQターゲットは19000円だったようで、
このラインは固く守られていますし、
これ以上売り込んでくる様子もみられませんでしたので、
順当に行けばSQ通過と同時に日経平均は戻すはずです。
しかし、どこまで戻すか。
11月の一本調子の「堅調推移」を支えた前提条件は、
確実に変化しつつあります。
19000円が割れなければ再び2万円を目指すのは当然ですが、
SQ要因とはいえここまで相場が荒れた後に、
どこまでの上昇力が残っているかは注意が必要です。
来年の見通しについて強気のレポートを出す巨大機関もあって、
これに「期待」して買いポジションを崩さない人もいるようですが、
レポートを出す側はある「意図」があってのことですから、
その背景を読み切ってから乗るかどうか判断すべきと思います。
そのあたりは次号メルマガ(第86号:12月13日発行)で書きます。
いずれにせよ、
景気・経済全体の長期的な流れは必ず変化します。
米国経済は強く、日本政府にもまだ「玉」がありますが、
いつまでも景気拡大が続くことは歴史上あり得ず、
ピークを過ぎた景気は必ず後退局面に入ります。
アベノミクスでは「資産インフレ」と「企業収益向上」はあったものの、
一般的な「景気拡大」はみられなかったという批判もありますが、
その「資産インフレ」が今後も続くにせよ、
一本調子で株や不動産の価格だけが上昇することはあり得ません。
もうしばらく株高が続く要因は確かにあります。
しかし、それらの要因(外部、内部)はいつか尽きます。
すでに不動産価格は天井に達したようで、
前号メルマガに書いたように安値のものがポツポツと放出されています。
リーマンショックから7年。アベノミクス開始から3年。
ひとつのサイクルが回るには十分な時間が経過しつつありますので、
私は長期ポートフォリオ全体を見回して、
この秋からずっと「冬ごもり」の準備を進めつつあることは、
メルマガ読者の方々はご存知のとおりです。
もちろん、「時鳥トレード」は相場環境がどうあれ、
また、株価が上がろうが下がろうが、
定期的にチャンスがやってきますが、
長期ポートフォリオは景気の山や谷にあわせて、
賢く、堅実に、しかも思い切って行動する必要があります。
長期ポートフォリオを適切に組めば永続する富が約束されますし、
これに失敗すると大きく首を絞められることとなりかねません。
それゆえ、次号(第86号:12月13日発行)以降のメルマガでは、
・なぜ、「冬ごもり」をするのか
・「冬ごもり」のために何をするのか
・「冬ごもり」の間に何をしておくのか
・「冬ごもり」が終わるのはいつか
・ 次の本格的な資産拡大チャンスはどんなものか
などについて思うところを書くつもりです。
安倍総理は「経済、経済、経済」と言っていますが、
私が今、気になっているのは、
「安倍政権はいつまで株価連動内閣でいるつもりか」ということです。
株価の一本調子の上昇は歴史上、あり得ないことを考えると、
安倍政権、あるいは自民党が長期で政権に居続けるためには、
どこかで「株安でも支持率が維持・向上する」という態勢に移行し、
景気の後退サイクルで政権を維持するシナリオが必要になります。
もし、みなさんが「官邸の参謀」ならば、そう考えませんか?
そして、そうだとするならば、
来年以降、特に参議院選(衆参ダブル選?)後の政権運営を、
どのように変化させるのが適切でしょうか?
「冬ごもり」はそうした「起こり得る変化」に備えて、
振り回されて財産を吹き飛ばさない手だてとしてなされるものだと、
私は考えております。
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