「神風が吹く」という噂について。
昨日の日経平均は反発。
だいぶ為替が円安方向に動いているわりには、
上昇幅が小さかったことは気になりましたが、
このまま2万1千円ラインをキープできるようならば、
市場の空気も変わってくるかもしれません。
まだまだどうなるかわからないとはいえ、
米国の「政治リスク」は一段落しており、
朝鮮半島の「地政学リスク」は後退したり、
米国市場でハイテク株が買い戻されたりで、
海外要因で少し良い材料が出てきています。
国内政局も新たな展開を迎えています。
「森友事件」は解決とは程遠い状況で、
国民の多くに澱(おり)がたまったように、
心の底にわだかまり続けるものと思われ、
今後もずっと政権の「重石」となり続けそうですが、
国会でこれを追及すべき野党のほうは、
国会闘争に有効なカードを自ら放棄した上で、
またまた内ゲバを開始してしまっており、
足並みがバラバラになっています。
現場で取材する政治記者たちは一様に、
「野党はやっぱり●●だねー」と冷笑していますが、
相手がここまで●●だということも、
安倍総理が持っている運のひとつといえます。
ともあれ、永田町の空気は確実に変化しています。
疑惑追及からどう政権を防衛していくかよりも、
仕込んでいる「玉」による「反転攻勢」によって、
政権をどれだけ延命させるかに焦点が移行しています。
この4月から5月くらいにかけては、
日本の近代史を見渡しても稀に見るような、
凄まじいほどの外交日程が予定されていますが、
今、官邸が仕込んでいる「玉」が、
一発でも当たれば「森友事件」の影響を緩和し、
世論の空気を変える可能性はやはりあります。
特にここ数日、官邸のほうからは、
「神風が吹く」という噂が盛んに流されており、
これが与野党の双方をざわめかしているところです。
この「神風」が本当に吹くのであれば、
赤信号が灯りかけた総理の「三選」も、
再び青信号に変えるくらいの効果はあります。
無論、こうしたことにイチかバチかを賭けることは、
失敗した場合は即座に政権が崩壊することを意味し、
非常に危険なことではあります。
外交は相手があってのことである以上、
成功は確実視されるはずはありませんが、
しかしほうっておけば「森友事件」による大失点で、
座して死を待つしかない状況からは、
ずいぶんと局面が転換しつつあります。
少なくとも今週半ばくらいまで囁かれていた、
「政権は手詰まり」という状況ではなくなっており、
政権が賭ける勝負の行方がどうなりそうなのかを、
見極め、見守る段階になっているようです。
官邸がどんな「玉」を仕込んでいるのか、
そしてその「玉」をどういうふうに使うことで、
政権の延命をはかっていくつもりなのかを、
次号メルマガ(第206号:4月1日)で詳述します。
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