前号メルマガで「なんだかヘン」と申し上げておりましたが、

昨日の日経平均は一度も反発の兆しがないまま大暴落しました。

ナイトセッションは17060円までの下げと、

ほとんど底なしの状況で、8月暴落での下値を更新しています。

ツイッターでもつぶやいたとおり、

私が「これはおかしい」と思ったのは、

上海市場の一服が確認されたにもかかわらず、

日経平均は一切、反発の動きをみせず、

むしろ、先物主導の売り仕掛けが観測されたことです。

こうした形での、日本市場を標的にした「売り」は、

今年のはじめに少しだけ観測されて以来の話です。

もっとも、ナイトセッションで下げたのは、

安倍総理演説への「失望」の一言に尽きます。

次号メルマガ(第75号:9月27日発行)にも書く予定ですが、

実のところ、安倍政権にはまだ「玉」があるのです。

これまでのような公的資金による「まやかしの上昇」ではなく、

企業の内部留保や個人資産を本格的に投資市場に投入することに成功すれば、

一部のウォチャーの言う「日経平均3万円」も「理論上は」あり得ます。

(あくまで「理論上の可能値」であり、そこまで行くかどうかは別の話です)

それゆえ、「安保騒動」の後に「経済重視」のシフトに回帰し、

安倍政権側の本格的な「反攻」が開始されるのであれば、

「アベノミクス2.0」への政策転換が実施されるのであれば、

海外で湧き上がる「不安心理」が去った後に、

もう一度、日経平均は上値を取りに行くというシナリオを、

官邸周辺と経産省は描いているようです。

しかし、昨日、総理演説で発表された「新3本の矢」は、

具体的な政策手段には触れず、「お題目(政策目標)」の羅列に終始し、

投資家の大きな失望を招いてしまいました。

昨日の場中は海外要因による「不安心理」で500円の下げ、

ナイトセッションは総理演説への「失望」で500円の下げ。

前号メルマガで書いた「なんだかヘン」な内外の状況に加えて、

安倍政権側の「誤算」が重なり、連休明け相場は大荒れになっています。

ただし、おかげで「買い場」といえるゾーンに差し掛かかってはいます。

昨日(場中)は、17500円近辺を意識した動きになりましたが、

この位置なら「不安心理」が去った後に戻ってくる可能性が高いと思われ、

今日あたりから押し目を拾う動きも活発化しそうに思います。

私自身はちょっと「良くないシナリオ」が発生することを考え、

慎重に慎重にやることを心がけているものの、

昨日は17500円での反発を狙ってエントリーしました。

(引けにかけての売り仕掛けで撤退してノーゲーム:10円幅で決済)。

ナイトセッションでは8月25日暴落の下値17160円での指値が通り、

現時点では含み益のある「玉」を手元に置いています。

ただし、前号メルマガ(第74号:9月20日発行)で詳しく注意したように、

海外要因に「リーマンショック級」の爆弾が「噂」されていますから、

何かのはずみで「良くないシナリオ」が噴出した際には、

「居心地のいい水準」の下スライドが発生することを警戒し、

やはり、含み損を抱えないように、下げてきたら「逃げ」に徹します。

「危機」や「不安」が去った後には戻ってくるであろう水準とはいえ、

「含み損」を抱えたままの「雪隠詰め」はバカらしいですし、

そういう状況で「想定外」の災厄が発生すれば、投資家は破産します。

前号メルマガでお示しした(仮)「水準」での「買い場」とはいえ、

チャート上を見る限りは「底値模索」はまだ続きそうで、

「底が固まった」とは到底言えない状況であることを念頭に置いて、

とにもかくにも「安全、安心、堅実」に攻めていきたいと思います。

永田町は「空気」を変えたくて焦っています。

もっとも、現時点では「誤算」続きという他はない状況です。

安保法制で国政が荒れに荒れていたあいだじゅう、

海外を中心にした投資家は、

「タカの次はハト政策、軍事の次は経済政策だ」と「期待」し、

政権の出す「玉」にしたがって日本株を買い上げるつもりのようですが、

これまでのところ打ち出されてきた「玉」はどれもパッとしません。

「GDP600兆円」といってもドル換算なら民主党政権下と変わらず、

今のところ出てきた「玉」が「携帯料金値下げ」程度というのは、

はっきり言って少々、拍子抜けです。

また、経済、外交、内政のさまざまな局面で、

政権側の「誤算」が目立つようになっています。

いずれにせよ、思い切って「空気」を変える必要があります。

安倍総理の祖父、岸信介が強行に「安保」を押し切って退陣した後、

「寛容と忍耐」を唱えた池田勇人が「所得倍増計画」を掲げて登場し、

「高度経済成長」を達成して日本を一等国に押し上げました。

1960年代は「タカの次はハト」、「軍事の次は経済」だったのです。

安保国会が明けた永田町ではこういう話が力説されており、

ちょっと「思い切った政策転換」が模索されてはいます。

さて。

2015年の今、祖父・「岸信介」の足跡を辿った安倍総理に、

「池田勇人」の役割が出来るのでしょうか。

あるいは、安倍晋三ではない誰かが「池田勇人」をやるのか、

もし、「平成の池田勇人」があらわれるとして、いったい何をやるのか。

永田町も、内外の投資家も、興味津々で情報を探っていますので、

次号メルマガ(第75号:9月27日発行)でご紹介する予定です。

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