こういう事態を警戒していたのです。
SQ週の「魔の水曜日」に「チャイナ・ショック」が爆発しました。
中国バブルについて、月曜日のブログで私は、
焦点となるのは、今回の「中国バブル崩壊」が、
まだ習政権のコントロール下にあるのかどうか。その一点です。
と書きました。
昨日の前場、日本市場にまでパニック売りが波及したのは、
度重なる中国政府の株安対策が全く効かなくなり、
当局のコントロールの外に出てしまった恐れがあったからです。
事実、中国政府の慌てぶりはひどいものでした。
私は「中国、当局がコントロールを放棄したのか」とツイートしましたが、
ギリシャであれ、中国であれ、どんなに国債や株が暴落しようとも、
関係各国のコントロール下にあるのであれば問題はありませんが、
当局が制御できなくなったのであれば、どんな大事になるかわかりません。
場合によっては、習近平政権の権力基盤にまで影響する話です。
これまでは当局が動けば中国の株価下落は一服する展開が続いており、
ある程度のコントロールの下にあるとは思われていましたが、
昨日朝は、中国当局の株価支援策を真っ向から否定する形で、
上海市場の下落には加速度がついてしまったため、
日本市場の投資家もパニック売りに走ってしまったのでしょう。
しかし。
悪いときには悪いことが重なるものです。
昨日の下げにはもうひとつの要素がありました。
SQです。
中国市場の下げはお昼にはいったん止まったのですが、
日経平均の下げはそこからまた加速しました。
特に、2万円を割ってからの下げはSQがらみの可能性が濃厚です。
まさに、「魔の水曜日」。
実際、中国がらみで2万円というターゲットを達成してしまったら、
SQターゲットは19750円、19500円と切り下がっていきます。
実際、お昼時の日経平均は2万円の手前で抵抗をしていましたが、
大台を割ってから加速し、一気に下に向けて走ってしまいました。
典型的なSQがらみの売り仕掛けです。
だから、私は2万割れが目前となったあたりからツイッターで何度も、
「SQ」、「SQ」、「SQ」としつこいくらい申し上げたわけです。
ともあれ、昨日の日経平均は終値は19737.64円(638.95円安)。
ナイトセッションではいきなり19500円割れ。
一日のナイアガラとしては今年最悪の暴落劇となりました。
古くからの読者の皆様は、この展開を狂喜しておられたようです。
そして、前号(第64号:7月5日発行)をはじめ、ここ数回のメルマガで、
しつこいくらい私が「買わない」「売り待ち」と申し上げてきた理由を、
新しい読者の皆様も、これでご納得いただいたことでしょう。
私がずっと、メルマガで申し上げてきた私自身の戦略は、
1)じゅうぶん上がったところを待ち伏せて売る
あるいは、
2)重大な波乱要因が発生したら売る
というものでした。
先週末の時点では、メインとなる指標のいずれもが、
日経平均にかかる「上昇圧力」の存在を物語っており、
「霧が晴れたら」、「熱い夏」が来ることを示唆していましたが、
それでも私はかたくなに「ここからは、買わない」と態度を決め、
ひたすら売るチャンスの到来を待つことに決めた理由を、
メルマガで言葉を尽くして丁寧に説明致しました。
もっとも、私は、国内政治のほうが気がかりだったのですが、
それより先に、中国市場がコントロールを失ってしまったため、
「売り待ち」の戦略が見事にはまったという次第です。
このブログは「壮大なる実験劇場」です。
事前にメルマガで書いた相場観と条件、ノウハウにしたがって、
そのとおりに「時鳥トレード」をやればどうなるかを検証しています。
前号メルマガ(第64号:7月5日)の「時鳥のエントリー戦略」は、
第1シナリオを、「上がり切ったところを叩く」ですが、
しかし、突発的に「想定外」の事態が発生することを考えて、
海外に重大な波乱要因が生じたり、
安倍政権に決定的なダメージが与えられるようなことになれば、
市場全体が崩落し始める可能性がありますから、
その時はその時で適宜適切に出動します。
と、はっきりと書いております。
そして、実際にそのとおりにしたのが以下の内容です。
ツイッタ―を検証していただけばおわかりいただけるとおり、
昨日は、私が上海のニュースを確認したのが10時40分頃でした。
状況を分析して私は、
中国、当局がコントロールを放棄したのか。
表明した支援策がまったく効かない。
と「相場観」をツイートしました。
そして、いったん2万円手前まで急降下した後、
20100円まで戻したところで売りエントリー(20100円売り)。
その後、お昼すぎに2万円ターゲットを割った後は、
SQを意識したツイートを繰り返しながら、
「SQターゲット達成」を待っていましたが、
引け間際に「19750円」を瞬時にして大幅に割った後、
ナイトセッションが始まるや底が抜けたように「19500円」割れ。
事実上、この10分くらいの間に300円近く下落したことになります。
実のところ、2万円を割った時点での私の考えでは、
SQがらみで、まず19750円あたりまでは行くだろうというもので、
そのあたりで利確するかどうかは、
その前後での抵抗の強さをみてからにしようと思っていました。
しかし、2時台には19800円前後だったのが、
引けの間際の数分間からナイトはじまりの数分間にかけて、
抵抗どころか瞬時にして19400円台まで突入してしまったため、
いきなり、「ターゲット19500円」まで達成してしまったため、
19470円で決済することにしました。
630円幅の利益です。
これで、ギリシャ・ショック、チャイナ・ショックと続く、
本年5回目となる「戦い」での合計利益は795円幅。
このブログで公開する壮大なる実験劇場「時鳥トレード」としては、
今年の合計利益は約25%となりました。
ご存じのとおり、私は滅多にトレードしません。
しかし、「待てば海路の日和あり」と言う通り、
他の人が「上だ、下だ」と騒ぐなかで、じいっと辛抱して待っていれば、
昨日のように「これはイージー」というチャンスが来ます。
「時鳥トレード」の要諦は、ただただそれを待ち続けることです。
無論、読者の中には私よりももっと多額の利益を上げておられ、
「なんだその程度か」とおっしゃる方もおられるでしょうが、
私は私のポリシーにしたがって、チャンスを待ち続け、待ち続け、
自分が狙う条件が整ったときのみ「安心、安全、堅実」に出動して、
これだけの利益を積み重ねてきたわけですから、
誰が何とおっしゃっても、これで満足です。
すでに「一年分の利益」の「目標(?)」を上回りましたから、
残りの半年はどこかでゆっくりしてもいいのですが、
しばらくは相場から目が離せない状況です。
ここしばらくずっとメルマガでもブログでも私は、
日経平均にかかる「上昇圧力」の存在を指摘しながらも、
事態が急変して大下げに転じるのを繰り返し警告してきました。
相場情勢は昨日を境にまるっきり変化しました。
ギリシャ情勢そのものは落ち着く兆しをみせていましたが、
中国バブル崩壊の余波はちょっとやそっとでは終息せず、
それが火種となって新たな災いが起こりかねません。
また、国内政局もいよいよ万策尽きようとしており、
近いうちにまた、新たな変動が発生する恐れもあります。
当面の「下値メド」はメルマガで書いた「水準」をご覧いただくとして、
しかし、中国市場が習政権のコントロールの外に出てしまうのであれば、
日本経済、そしてアベノミクス景気にも決定的なダメージがあり、
「水準」そのものが下にスライドする恐れすらあります。
これもまた、メルマガで恐れていたとおりの展開です。
さて、相場全体はどう動くのか?
この7月はやはり「正念場」となってしまいました。
現在、せっせと情報を仕込んでいますので、
詳しい見立てはまた、次号メルマガ(第64号:7月12日発行)で。
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