昨日は一挙に来ました。

前場こそは18600円台での攻防になるかと思われましたが、

後場にかけての再上昇から一気に18700円のラインを突破。

その後、一度も下げる素振りをみせず、引けにかけてももう一段の上昇をみせました。

ナイトセッションでの日経平均先物は18800円に達しており、もはや「狂乱状態」です。

なぜ上がるのかを誰も説明できませんが、「想定外」が常に発生するのが相場です。

私は前号メルマガ(第44号:2月22日発行)で予告したとおり、

18500円を超えたあたりから、もつれる局面があればエントリーするつもりですが、

今までのところ、一度も反落する予兆を示さないままほぼ一直線の上昇が続いています。

水曜日に、一度だけ18600円で小さく反落する局面に売りエントリーをしましたが、

数十分もたたないうちに先物主導の上昇で押し戻されたため、即座に撤退しました。

これが、金融・財政計画が大転換された直後ならばわからないでもありませんが、

特段の材料が出ていないのに、株価だけが猛烈に上昇するのは不可解です。

アタマで考える限り、ほとんど「あり得ない」上昇局面ではありますが、

アタマで考えたとおりにはいかないのが相場ですから仕方ありません。

10年に一度くらいはこうした「説明不能」の事態は必ず発生しますから、

状況が落ち着くまで静観し、根拠と確信を持てたら売りエントリーするつもりです。

問題はこの上昇がどこで食い止まるか。

まだ、ギリギリ市場は「合理的な価格形成」の範囲内にいますが、

そこを大きく超えて高値を更新して、信じられない高値に至る可能性もあります。

相場全体が「異常値」を大きく超え、それでも皆が浮かれて踊るようならば、

それを「バブル」と言います。

前号メルマガで詳しく書きましたが、

バブルは10年に一回くらいは世界のどこかで発生するものです。

いつも予期せぬうちに訪れ、そして、膨大な屍を残して不意にはじけてしまいます。

そうなってしまっては、合理的な株価予測などは一切不可能になります。

私は、年初からのメルマガで、当面の「底」(16500円)をぴったり正確に言い当てました。

そして、今回は、当面の「天井」とみている水準が近づいてきていますが、

「居心地のいい水準」の「異常値」上限でとどまれば「天底」ともぴたり的中ですが、

そうなるかどうかは、実際にその時になってみないとわかりません。

きちんと「天井」近辺で止まってくれることを祈っておりますが、

こればかりは誰にもコントロースすることは不可能である以上、

今後の動きをみていくしかありません。

具体的な話は次号メルマガ(第45号:3月1日発行)で。

ところで。

たとえこのままバブルになったとして、それは5年も10年も続きはしません。

やがて必ずバブルははじけて、その後、また株価は「あるべき水準」を目指します。

そのため、日本経済の「基幹産業」が何によって構成されているのかを、

しっかりと理解しておくことが死活的に重要になります。

特に、個別株のことを考えると、

・今後、成長が見込まれる産業

・今後、安定が見込まれる作業

をよくふまえてポートフォリオを組むことは「安全、安心、堅実」な投資の絶対要件。

安倍政権が長期化する可能性が高くなり、日本経済には新たな「柱」が加わりそうです。

それが、「民需」、「官公需」に続く「軍需」です。

2月の一連のメルマガをお読みの方は、その理由と背景をよくご理解のことと思いますし、

断片的に流れる新聞やテレビのニュースをみて「あー、あれか」と頷いておられるでしょう。

無論、特定秘密保護法の対象になるような内容は一切書けませんし、書かれてもいませんが、

「軍需」については、すでに公刊されたものを整理するだけでも、

第2次安倍政権発足後、まるで状況が一変して、

日本経済にかなりとって有利な方向に進みつつあることがわかります。

(無論、短期的な景気浮揚効果の話です。
 軍事費が国家財政に与える長期的悪影響は、古今東西、致命的です)

次号メルマガ(第45号:3月1日発行)では、この「軍需」に焦点をあて、

・日本経済にどのくらいのプラス効果があるのか

・どの分野で世界の勝てるのか

・具体的にはどの企業がそれを担うことになりそうか

を、詳細に分析してみたいと思います。

例えば、主力戦闘機などは開発から引退まで50年以上の「寿命」を保つのが普通です。

兵器(防衛関連装備)体系というのは、いったん導入したら継続する傾向があります。

また、世界の兵器体系はまるごとドラスチックに変わるイノベーション期にあり、

例えばドローンやAIなどの分野で優秀なものを開発し、ひとたびシェアを奪ってしまえば、

長期にわたって、その企業にキャッシュ・フローをもたらす「ドル箱」となり得ます。

読者の皆様の中には、「人殺しの道具で金儲けは許せない」という方もおられますので、

そういう方は別に当該企業の株を買う必要は一切ないのですが(私も買いません)、

日経平均やTOPIXは「軍需」利益も織り込んで価格形成をするのは否定できない事実です。

それは、「アベノミクス2.0」以降の日本経済を知る上での必須知識でありながら、

あまり胸にすとんと落ちるような具体的な分析を見ませんので、私が書く次第です。

投資家たるもの、イデオロギーや好き嫌いはさておき、分析だけはシビアにすべきです。

どうぞ、ご期待ください。

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