「荒れたなら 買いの準備を 時鳥」
年明けは下げてくるだろうと思ってましたが、立ち会い2日目から一気にきました。
いきなりの17000円割れです。
ナイトセッション(現在AM2:00)では、16500円台まで下げました。
メルマガ読者の方は「そろそろ」だと思っておられるでしょうし、
実際、これより下の水準は「買い場」の可能性が高いと思います。
ただ、金曜日に米国雇用統計とそれからSQがあります。
また、下記にご説明する「グローバル・リスク」が本格発火したら、
「居心地のいい水準」そのものが下にスライドしかねません。
買うのであれば、もう一段下げる場合への備えは必須だと思います。
一応、ここ2日間の下げの理由について書きます。
ギリシャ情勢や原油安などの複合要因が背景にありますが、
私の見立てでは一言、「年末の株価が高かったから」となります。
なぜ「日米同時株高」が危険なのか、前号メルマガ(第37号)で書きました。
メルマガでは、
「仕掛けの理由は、「株価が高い」というだけで十分であり、
トリガーにするきっかけはなんでもいいのです。」
と書きましたが、欧州不安と原油安というイベントをトリガーにして、
ヘッジファンドは暴れて、攻めてきたのです。
猛烈な空売り比率をみてもわかるように、いずれ買い戻すことが前提ですから、
トリガーになったイベントが一段落すれば急反発するはずです。
ただ、ちょっと注意が必要なのは、「複合要因」で荒れていることです。
「単一要因」ならば、原因が取り除かれれば即座に株価は急回復しますが、
「複合要因」の場合は、わけがわからないままぐずぐずと下げる恐れがあります。
年初のブログで、
「ちょっとすぐれない状況が続くかもしれません」
と書いたのはそういうわけです。
また、一過性のトラブルと、長期かつ構造的なダメージでは見立てが変わります。
「複合要因」がもつれて、世界の経済システムそのものがダメージを受ければ、
企業の「稼ぐ力」の見通しが下方修正されていきます。
EPSがずるずると下げていけば、「居心地のいい水準」も下がります。
「安心、安全、堅実」なゾーンごと、下に下がるわけです。
それゆえ、現在発生している「複合要因」のそれぞれがどの程度「深い」のか、
注意して見極める必要があります。
ひとつひとつ見て行きましょう。
ギリシャの政情不安については、もう「年中行事」になりつつありますが、
そもそもギリシャの安定と発展は2000年前に終わっています。
この国がぐじゃぐじゃするのは「平常運転」なので気にしないとして、
注意すべきは周囲に波及し、フランスやイタリアなどの大国を巻き込むことと、
欧州の金融システムそのものにダメージを与えることです。
もし、「ユーロ離脱」となれば、これら全てに波及し、ちょっと大変です。
欧州のエリート層のEUやユーロへの思い入れはなみなみならぬものがあり、
結局、ギリシャはユーロ圏に止まり、状況はいずれ好転するとみていましたが、
昨日のドイツ首相の「ユーロ離脱容認発言」でやや様子が変わりました。
私は昨年から欧州不安に「もう一波」がくるかもしれないと考えてましたし、
ここからさらに大事になる可能性についてはそう簡単に否定できません。
(私はずっと金を買ってますから、欧州クラッシュはラッキーかもしれませんが)
現時点で私の見立ては「ユーロ圏維持」で、やがて大反発すると考えていますが、
日経平均が底値に達した頃、情勢をよく見極めて判断せねばなりませんので、
次号(38号:1月11日発行)以降のメルマガで分析します。
また、原油安(逆オイルショック)については、年末のメルマガ(35号)に書きました。
これは「程度の問題」です。
シェール原油だけでなく、イラン原油が市場を押し下げる可能性も指摘してきましたが、
これ以上の安値が進めば、まず、ロシアが国家破綻に追い込まれますが、
さらに「焦土作戦」をやるサウジも倒れ、中東大乱に陥る恐れもあります。
そうなればもう、アベノミクスもへったくれもない大惨事になります。
ただし、そこまでの事態に発展すれば、の話です。
ほどほどのところで下落が止まれば、全く逆のシナリオとなります。
メルマガに書きましたが、本来なら原油安は日本経済にとって好材料です。
昨年、「悩みの種は燃料高」と言われてきましたが、これで貿易赤字はかなり減ります。
そして、貿易赤字の削減は円高要因になり、「円安不況」にストップをかけます。
それが、足元の「スタグフレーション懸念(物価高で不景気)」を吹き飛ばし、
日本経済を大好転させ、アベノミクスの「神風」となる可能性もあるのです。
そんなわけで、欧州情勢も原油市場も大破綻の可能性がなくはありませんが、
それらをうまく回避できたら、政府の「玉」の効果とあいまって、
日経平均が大反発する可能性もあるわけです。
しばらくはぐずぐず相場が続くにせよ、下げ続ける相場はありませんから、
上昇に転じる「潮目」をうまく読み切ることが大切です。
詳しくは次号メルマガ(第38号:1月11日発行)で分析しますが、
いずれにせよ、遠からず買いのチャンスが来るはずです。
早ければそれは今日、明日かもしれません。
「荒れたなら 買いの準備を 時鳥」
です。
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