6月から私がメルマガで指摘してきた「日本株独歩高シナリオ」は、

米国や中国をはじめ世界中の株価が下落するなか、

ひとり日本市場だけが何度も最高値を伺うという奇妙なシナリオでした。

しかし、ここで「種明かし」をしますが、

当初から私がメルマガで指摘してきたのは、

日本経済の今の実力を勘案する限り、

この「日本独歩高シナリオ」がどんなに過熱し、相当に上昇しても、

その上限は「21250円」が限度。

そして、おそらくは、

「年初来高値20952.71円から21000円タッチのあたり」

のゾーンで反落していくだろうというのが私のメルマガでの見立てでした。

実際は私が指摘したゾーンの6円手前に差し掛かったところで、

「人民元ショック」が発生して伸び悩むこととなり、その後、

「天津事件」、「バンコク・テロ」、「朝鮮半島砲撃事件」

といった海外の突発的事件の連続発生によって上昇が止まりました。

また、先週は、これら海外要因とは別の事情、すなわち、

メルマガで指摘した「国内要因の決定的変化」によって、

溶けるようにして「日本株独歩高シナリオ」が崩れていきましたが、

あのまま海外要因と国内要因の両方が理想的な形で揃い続けていても、

もうそろそろ日経平均はその上昇の限界値に差し掛かっていたのです。

私が、このブログやメルマガで、

「高値異常値で売り、安値異常値で買い」

という「安心、安全、堅実」な「時鳥トレード」に徹しているのは、

株価というのは「異常値」を超えて上昇(下落)を続けることは、

まず、ないという経験則からくるものです。

この夏は、週刊誌や書籍のタイトルが「日経平均は3万円へ」と煽り、

証券会社や銀行(!)も新規顧客獲得に熱心でしたが、

少なくとも20500円台あたりからずっと私は、

売りのホトトギス」に徹し続けてきており、

特に、高値での買いに注意を申し上げてきたのはそのためです。

そもそも、私は、今年の始めのメルマガで、

アベノミクスの政策的な「玉」のラインナップから導き出される、

日経平均株価の適正な上昇値は2万円前後であることを申し上げており、

それ以後、政策的要因が大きく変化しなかったことを見ても、

2万円を大きく超えて上昇するようなことは、

本格的なバブルが発生しない限り、あり得なかったわけです。

それゆえ、私は日経平均が2万円に近接してくるに至って、

「アベノミクスはもう終盤」と申し上げ、

やはりここまで「売りのホトトギス」に徹してきました。

確かに今年は、日経平均が4千円も上昇した「大相場」でしたが、

最後のあたりは、無理に無理を重ねて必死で株価を維持していましたので、

アベノミクスがよほど新しい「玉」を出すか、

アベノミクスではない別の経済政策に変化・進化しない限り、

あれ以上の上昇はあまり望めないというのが私の見立てでした。

今週の日経平均は先週に引き続いて大荒れになりそうですが、

このような下げが来るのは、あえて言えば「当然」であったと、

私はやはり考えています。

なお、

・下げ止まりのメド

・政変シナリオ、政局シナリオの際の下値メド

などについては前号メルマガ(第70号:8月23日発行)に、

その考え方の根拠と前提条件、計算式とともに分析しておりますので、

興味のある方はどうぞご参照ください。

さて。

おそらく、市場をめぐる状況は悲観一色になると思います。

政治的日程も、メルマガに書いた9月●日までは「死のロード」ですし、

9月のメジャーSQや、米国のFOMCを前にした「思惑」によって、

市場全体が合理性を欠いた動きをすることは十分に考えられます。

安倍政権の指導力が大幅に低下したのと連動するように、

最近は「アベノミクスの終焉」とか「アベノミクスの失敗」などと、

国会でも指摘されることが多くなってきたようです。

ただ、頭に入れておかねばならないのは、

安倍政権がまだ終わったわけではないということです。

確かに、既存のアベノミクスはだんだん「手詰まり」になってますが、

それゆえに政権中枢は陣容を変え、新しい「玉」を模索しています。

安倍総理本人の体調も心配ですし、側近の(実質的)失脚もありますが、

それでも総理の「本懐」は、まだまだずっと先にあります。

(無論、「本懐」を遂げられる可能性は限りなく低くはなっていますが…)

嵐のような下落局面にあってもなお、政権中枢においては、

「起死回生の逆転打」のための努力が続いていることは、

売り方の皆様もどうぞお忘れなきよう。

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