世界経済は依然として濃い「霧の中」。
昨日の日経平均は上昇。
為替が若干、「円安」気味に推移して、
日本市場に安心感をもたらしました。
このところの日経平均は何よりも、
為替を警戒し、連動を強めています。
また、中国当局が景気後退に対抗して、
大規模な景気支援策を示唆したことも、
日本市場に良い影響を与えました。
中国の景気刺激策は米国市場にも、
それなりの「期待」を広げており、
「霧の中」にある世界経済にとって、
「逆サプライズ」の材料といえます。
為替動向や米中の貿易戦争などは、
日本政府単独ではコントロールできず、
米中要人の発言に右往左往しますが、
とりあえず米国当局や中国政府から、
危機に対処する強い意志があらわれ、
市場重視の姿勢をとっていることは、
日経平均を底支えする材料といえます。
昨日は注目された欧州情勢でも、
「政治主導」で動きが出ました。
英国のメイ首相が議会採決を前に、
EU離脱案の「再採決」の強行に言及したり、
ドイツのメルケル首相が混乱回避のために、
「助け舟」を出す可能性を示唆したりと、
ギリギリのギリギリの段階になって、
混乱を回避したいという意志を明確にして、
「鉄の女」たちが具体的に動いたことも、
世界経済の不安を後退させた模様です。
もっとも、欧州情勢は依然として、
濃い「霧の中」にあるといえます。
先ほど行われた英国の議会採決は、
大方の予想どおり「否決」され、
完全に「未知数」の領域に突入しました。
「否決」自体は織り込み済みですが、
与党内からも大量造反が発生して、
大差で「否決」される「壊滅的敗北」です。
当面は内閣不信任案をどうかわし、
来週までに「代替案」を出せるのか、
原案のまま「再採決」を強行するのか、
メイ政権の手腕と力量が問われます。
よほど劇的なサプライズがない限り、
「合意なき離脱」は不可避の状況であり、
リーマンショック超級の衝撃が、
世界経済を直撃する恐れがあります。
しかし、英独首脳らが「超法規的」に動き、
混乱と混迷を最小限に抑えるために、
困難と思われる国際協調を成功させるなら、
大どんでん返しの「逆サプライズ」となり、
これまで売り込まれていた分、買い戻し圧力も、
大きなものが期待できるかもしれませんが、
それも含めて全てが濃い「霧の中」です。
今後、どうなるかが注目されますが、
いずれにせよ各国の指導者が力を振り絞り、
瀬戸際での綱渡りを続けている状況です。
そもそも米国をはじめ主要国の指導者が、
一致結束して安定を模索していたなら、
昨年来の暴落はなかったはずですから、
最後の最後まで主要国が協調して、
「最悪の事態」が回避できるのかどうかは、
まだまだ保証の限りではないといえます。
また、英国のEU離脱問題が回避されても、
前号メルマガ(第247号:1月13日)で述べた通り、
まだまだ日本と日本市場にとって、
死活的な重要イベントは続いていきます。
妙な楽観も、過度の悲観も排除して、
明鏡止水の心境で正しく目を見開いて、
情勢の変化に対応していきたいところです。
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