昨日の日経平均は少し上昇したとはいえ、

やや「様子見」モードといってよい値動きでした。

朝鮮半島で「即時開戦」がなかった安心感で、

寄り付きから上昇はしましたが、

米朝双方から繰り出される強気発言もあって、

「不安」が解消されるほどのことはなく、

弱気のまま「様子見」を強いられました。

ただし上昇に転じるほどの良い材料もありませんから、

弱気相場のまま低い株価位置での「様子見」といえます。

前号メルマガ(第156号:4月16日)にも書きましたが、

少なくとも今はまだ米国側から仕掛ける段階にはなく、

北朝鮮が暴発するか折れるかして状況が急変しない限り、

一定の時間をかけて対処すると考えるのが自然です。

ただし、完全な「危険なチキンゲーム」だった先週末とは、

少し状況が異なってきていることも見逃せません。

極めて高い緊張の中にあるのは相変わらずですが、

北朝鮮は核実験というギリギリのラインを超えることなく、

一方、米国はフラットに多彩なオプションを提示することで、

双方が全面衝突の直前で相手の出方を伺っているようです。

米国の駆け引きには「ほう」と思わせるものがあります。

硬軟取り混ぜた発言と、真偽入り乱れた情報発信で、

北朝鮮にムチを振りかざしつつ一応の「逃げ道」も示唆し、

金正恩氏に選択肢と考え直す時間を与える一方、

軍事的な備えには時間をかけて万全を期しており、

かつ、周辺国を巻き込む根回しに余念がありません。

「トランプ砲」に象徴される子どもじみた米国ではなく、

軍事・外交の「玄人の米国」が帰ってきた印象です。

経済・通貨政策でもそれは同様です。

中国の為替操作国認定を外してみたことや、

来日したペンス副大統領が提示したアジェンダなどをみても、

「トランプ砲」で繰り返された子どもじみた態度から一転、

現実的な実利をベースにする転換の兆しがみられるといえ、

ここでも「玄人の米国」が帰ってきた印象があります。

まもなく、政権発足から「最初の100日間」が経過し、

鼎の軽重が問われる時期が到来するわけですが、

ドタバタ劇を演じてきたトランプ政権の中枢が、

気が付いたらすうっと変質しているというのであれば、

今年中盤以降の世界経済の見通しも少し変わります。

この3か月、「トランプ流」とはいったい何なのかを、

世界中が苦慮し、図りかね、振り回されてきましたが、

米国が安定要因になるか攪乱要因になるかは、

やはり世界全体にとって最重要の話です。

フランスの大統領選の行方も気になりますし、

英国の解散総選挙で不確定要因がまたふとつ増えました。

いずれにせよ、外部要因での右往左往が続きそうですので、

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