中東の危険な「チキン・ゲーム」。
(現在午前0時20分です)
大発会から大波乱です。
年明けからいきなり中国市場が強烈に売られてしまい、
中国政府との殴り合いになっているのも気がかりですが、
私がより懸念しているのは朝方飛び込んだ「サウジ・イラン断交」です。
これはメガトン級の「グローバル・リスク」につながりかねません。
前号メルマガ(第89号:1月3日発行)では、
サウジ・アラビアの何が警戒されるのか詳しく書きましたが、
こうしてまた指導者が「チキン・ゲーム」に打って出たということは、
かなり、深刻な兆候であることは間違いありません。
(※ちなにみ日本では「チキン・レース」が一般的ですが、
私が国際政治学の一環として習ったゲーム理論では、
「チキン・ゲーム」という言い方もします)
問題はどこまでサウジが合理的に行動できるかです。
サウジは「原油安攻勢」という「経済的チキン・ゲーム」で、
自らの首を絞め、財政難で崩壊する可能性が大となっていますが、
その前に、地域覇権を争う宿敵であり、
(潜在的)核保有国であるイランとの間で、
危険な「軍事的チキン・ゲーム」を演じているうちに、
ゲームの取り扱いを誤って、本当に消滅してしまうかもしれません。
もっとも、今回はサウジばかりがクレージーなのではなく、
米、英、露、中を「味方につけた」と思っている、
イランのほうから「サウジ分裂」を仕掛けた可能性が高いようです。
スンニ派とシーア派の「神聖国家」であるサウジとイランは、
いわば、不倶戴天の敵ともいえます。
スーダン、バーレーン、アラブ首長国連邦なども、
サウジに同調する構えをみせていますが、
中東で全面的な「スンニ派vsシーア派」の軍事衝突に発展すれば、
まさにハルマゲドン級の危機です。
もっとも、まだ双方とも「軍事行動」のニュースは入っていません。
また、米、英、中、露、そしてドイツも、
今、水面下で仲介に動いているはずですから、
双方の指導者が、急転直下で「手打ち」を決断すれば、
日経平均株価は大反発する可能性もあるのですが、
危機が長引くようだと、ひょっとするとひょっとするかもしれません。
詳しくは、また次号メルマガで書こうと思いますが、
「サウジ消滅」という「危機シナリオ」は一昨年の段階から、
私がブログやメルマガで警戒してきた事態です。
本格的にイベント化するのはまだ先だろうと思っていますが、
国際政治というのは何がどう勃発するか予想もできません。
昨年の秋のうちに「冬ごもり」の準備を完了しておいたのは、
決して間違いではなかったと、私としては胸をなで下ろしております。
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