「だから、ギリシャ人は・・・」
先週末のニュースをみて「あーあ」とため息をついた方も多いでしょう。
債権団との交渉が妥結間近と言われていたギリシャが、
最後の最後に「ちゃぶ台返し」を仕掛けてきたのです。
先週月曜日のエントリーで私が警戒したとおりの展開です。
欧州の人々は「だから、ギリシャ人は・・・」と肩を落としています。
しかし、今のところ、債権団は国民投票など歯牙にもかけず、
「やるならどうぞ」とデフォルトさせるつもりのようです。
30日の期限までまだ時間がありますので、
最後の最後の瞬間に、また「次の手」を仕掛けてくるかもしれず、
とにかく、どうなるか全くわかりません。
・デフォルトなら暴落
・交渉妥結なら暴騰
という「鉄火場」です。
さて、自らの体にダイナマイトを巻くような恰好で、
破滅的な駆け引きを仕掛けてくるギリシャが次にどう出るか。
現時点ではどちらに行くかわからず、
「安心、安全、堅実」とは到底言えない状況ですが、
エントリーについては前号メルマガ(第62号:6月28日発行)に、
想定されるシナリオと私自身の見立てを書いておきましたので、
興味のある方はご参照ください。
ただ、本エントリー時点では「デフォルト不可避」の観測が大半であり、
東京時間でこれをひっくり返す材料が出そうもない以上、
本日の東京市場は大荒れになる可能性が高いと思われます。
ただし、下げが始まっても、ギリシャ当局が「心変わり」をすれば、
相場は瞬時に反転してきますので注意が必要です。
為政者の胸先三寸で変わる「政策相場」では「予測」は困難です。
ともあれ。
日経平均が先週末にふたたび最高値を目指していたのとは、
まったく違う環境へと「暗転」してしまった形です。
このように、お芝居の舞台が次々と入れ替わるように、
株価をめぐる情勢は刻一刻と変化していきます。
やはり、「未来のことはわからない」のです。
このブログで、何度も、何度も、何度も、何度も、
しつこいくらい書いていることではありますが、
株式投資、特に先物における私のポリシーは、
「刻々に変わる状況を、いかに『予測』するかの勝負ではなく、
刻々に変わる状況に、いかに『対処』するかの勝負である」
というものです。
私が全てのメルマガで公表している「見立て」は、
あくまで「その時点」の材料をもとにしており、
前提条件が変われば、「見立て」もまるで変わります。
そして、その「前提条件」も瞬時に変わるということを、
前提として考えておかなければ思わぬ怪我をしてしまいます。
ただし。
そうはいいながら、エントリーの「目安」はあります。
私は自分の「見立て」に基づいて、
毎週、毎週、調整と微修正を繰り返しながら、
その時点における「当面の居心地のいい水準」をメルマガに書き、
エントリーの際の「目安」にしています。
その、「居心地のいい水準」は、
ご存じのように、「これまでのところ」、正確に機能してきており、
「高値異常値」上限に差し掛かった時は必ず反落し、
「安値異常値」下限に差し掛かった時は必ず反発しています。
誤差は数十円といったところです。
(あくまで「これまでのところ」。今後を保証するわけではありません)
そして、このポイントで仕掛けてきたからこそ、
これまで「時鳥トレード」は「全勝」なのです。
無論、例外も一度だけありました。
今年の春に一度、日経平均が「バブル・ゾーン」に突入した際は、
「高値異常値」上限をさらに超えて上昇したことがありますが、
この時は、事前に「バブル・ゾーン突入」の可能性を警告し、
安易な売り仕掛けによって難をこうむるのを避けています。
いずれにせよ、その「目安」となる「居心地のいい水準」も、
刻一刻とその前提条件が変化していきますので、
どんなに大変でも、苦労しても、毎週メルマガを書いて、
その都度、最新のものを提供している次第です。
すべては「前提条件は瞬時に変わる」ということを前提としているから、
言葉を尽くして丁寧に、時々刻々に「見立て」を書き、
エントリーの「目安」を書き、そしてそれを常に見直すわけです。
最近、あちこちからの「評判」を聞いて、新しい読者が増えていますので、
ブログ創設時からずっと書いてきたこのポイントを、ここで再確認します。
なお、「時鳥トレード」での、エントリーの考え方については、
過去、何度も、何度も、何度も、何度も、ブログに書いていますし、
前号メルマガ(第62号:6月28日発行)にも短くまとめて書いていますので、
新たにブログを読み始めた方は、ぜひ、一度、ご参照ください。
「上がるだろうから買い」
「下がるはずだから売り」
といった一般的な投資法とは、根本的に異なりますのでご注意を。
相場というのは、市場の大多数が「こうなるだろう」と「予測」したら、
たいていはそれが原因で逆に動くという性質を持っていますので、
私は、「こうなるはずだ」という「予測」は自分を含めて信用しません。
ただ、それより何より、
日経225などの先物投資をなさる方にお伝えしたいのは、
それこそ、過去、ブログでもメルマガでも、
何度も、
何度も、
何度も、
何度も、
くどいくらい何度も繰り返し書いてきたように、
「絶対に含み損を持たない」という「鉄則中の鉄則」です。
過去に、
「日経225(先物)をやる上で絶対に注意すべきこれだけのこと。」
というタイトルでまとまった記事を書いていますので、
もう、詳しい説明は繰り返しませんが、
先物の恐ろしさを考えれば、
「含み損」を抱えたまま、何日も何週間も過ごすなどあり得ません。
ご存じのように、私のトレードは、どんなに見立てが正確だと自信があり、
そのまま保持していれば、巨利が掴める展開になりそうだと思っても、
エントリー後に、相場が反転してくれば必ず撤退します。
これまで、私が「反落する」「反発する」と考えた局面では、
数日~1週間程度で確かに相場が動いているはずですが、
私はそれでも、半分以上は「撤退トレード」にしているはずです。
そのまま持っていれば利がのると確信はしていても、
いったん相場が反転してくれば、必ず撤退するのです。
読者の皆様は「惜しい」「勿体ない」とおっしゃるでしょうが、
私は「儲け損ない」なんてちっとも怖くありません。
しかし、「含み損」は投資家としての「死」を意味することすらあります。
だから、とにもかくにも「生き延びる」ことを最優先しているわけであり、
それで、臆病だの何だのと後ろ指をさされることは、誇りですらあります。
負けなければいいのです。
損さえしなければそれでいいのです。
相場では、時折、誰でも勝てるような「ボーナス・ステージ」が来ます。
損さえしないように気を付けつつ、
「ボーナス・ステージ」で着実に利益を得ていけば、
プロ並み(年間4~8%)のリターンを得るのはそう難しくありません。
しかし、たいてい「儲け損ない」を気にして不用意にエントリーをした上に、
欲をかいて逃げそこない、何日も何週間も「含み損」を膨らませた挙句、
にっちもさっちもいかなくなって「退場」を宣告されるわけです。
先日、ものすごく驚く質問がありました。
ブログで私が「●●円のレベルならいずれ救済される」と、
何か月も前(半年以上?)に書いたという内容を「信じて」(???)、
空売りを仕掛けたまま数千円も踏み上げられたとおっしゃる方です。
私の記事を「信じて」そうやったと主張されているのですが、
これはもう、完全に私の理解の範疇を超えています。
今よりはるか下のエントリー位置の話題ですので、
もう完全に「終わった」勝負の話をしておられるのでしょうが、
私はノーポジションになっているとリアルタイムで公開しているのに、
なぜ、その方は「含み損」を抱えたまま動こうとしなかったのでしょうか?
もし、私のブログの内容を「信じて」エントリーしたとおっしゃるなら、
私が「含み損」を抱えないようにと何度も、何度も、何度も、何度も、
くどいくらい繰り返し注意しているのは「信じて」いただけないのか?
毎週、毎週、毎週、メルマガで最新の「水準」を公開して、
「上値」と「下値」のメドを10円単位の細かい数値で指定し、
刻一刻と状況変化を説明してきた内容は「信じて」いただけないのか?
とりわけ、今年前半からの5月までの上昇局面では、
「バブル・ゾーン」への突入や「熱い夏」の到来の可能性なども、
これでもかと書いてきたことも、なぜ「信じて」いただけないのか?
世間一般の社会常識でいえば、「半年前の新聞にこう書いてあった」と、
過去の記事をもとにポジションを墨守する人は、まずいないはずですが、
そういうことを私におっしゃる方がいらしたことに驚いてしまいました。
まあ、このブログは毎日1万人前後の方々がご覧になっていますので、
いろいろな方がおられるのは仕方ないと承知していますが、
いろいろな方がおられるからこそ、誤解をなさる方がいないよう、
私は、言葉を尽くして丁寧に丁寧にメルマガを書いています。
ブログでお伝えできる内容には限度があります。
一知半解で中途半端に誤解される方がないように、
メルマガでは丁寧に、丁寧に、これでもかというくらい詳しく解説し、
複数のシナリオに言及して、「生き延びる」方法を述べているわけです。
前号メルマガは1万8千字くらいになりました。
これほど丁寧に相場観や相場情報の解説をする個人メルマガは皆無でしょう。
別に「だから私のメルマガを毎週読め」という気は毛頭ありませんが、
いずれにせよ、読者の皆様におかれましては最新の情報に注意され、
まずは「生き残る」ことを最優先にして、賢明に投資なさいますよう。
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