先週末の日銀決定会合(5月22日)では特段のサプライズなし。

しかし、それでも後場から引けにかけてきっちり上げてきたように、

企業業績回復を背景にした先高感は健在です。

米国市場にふたたび頭打ちの兆候がみられるのが気がかりですし、

いくつか巨大な外資が日本市場を手仕舞いしつつあるとの話もありますが、

日本市場にはまだ政策的に巨大な「玉」が控えているため、

少なくともそれらへの「期待」が続く限りは、

ヘッジファンドが売り込もうにも勇気が必要になります。

私の「居心地のいい水準」でみてもまだ、

日経平均には十分に上値余地が出てきましたから、

「何事もなければ」しばらくは上昇基調が継続するように思えます。

詳しくは前号メルマガ(第57号:5月24日発行)に書きましたので、

興味のある方はご参考になさってください。

ただし。

相場において大事なのは、

「上昇の可能性」よりも「あり得べき危機」への対処であろうと、

私個人は自分の投資哲学として考えております。

ご承知のように私は、石橋を叩いて叩いて渡る慎重派です。

人によっては「悲観論者」とおっしゃる方もおられるかもしれませんが、

なんと言われようとそれで結構です。

事業や学問など、自分の才覚や努力でコントロールできる分野では、

私は肚を決めて思い切って飛び込むのが大好きです。

当初の「思惑」や「目論見」が外れても、

死ぬ気で努力をすればたいていなんとかなりますし、

最悪、撤退する結果になっても、たいていは何か得るものがあります。

しかし、相場はそういうわけにはいかないのです。

この世に突発的な政局、戦争、災害などを「予測」できる人はおらず、

飛び込んだ後に「思惑」や「目論見」が外れたことが判明しても、

自分自身の力で相場の流れを変化させることはまずもって不可能。

自分で決めた範囲内の損切りで済めば万々歳ですが、

無理な全力投資をしてそうなった場合、最悪、破産してしまいます。

実際、私は「イケイケドンドン」の投資をする「楽観論者」で、

幸せな晩年を送った人を寡聞にして知らないのです。

ド派手な手法で「伝説の相場師」と言われて本になるような人でも、

そのほとんどが晩年は破産か行方不明になっています。

むしろ、慎重に、慎重に、じれったいくらい臆病に、

数か月に一度、数年の一度のチャンスを待ち続け、

「ここ一番」という時にだけ投資をする人々が、

資産を保全し、資産を拡大することに成功しています。

そういう人は何十億資産があってもユニクロやしまむらの服を着て、

慈善事業に寄付したり、時折ふらっと海外に行ったりして、

心からの幸せをかみしめながら天寿をまっとうされるものです。

私は、たくさんの「投資スタイル」をみるにつけ、

やはり後者のようになりたいと願っておりますので、

いくら世間が「バブル」だの「大相場」だのと浮かれようと、

慎重に慎重を重ねる「投資スタイル」だけは崩しません。

たしかに、客観情勢をみる限り「熱い夏」がやってきそうです。

世界的にみて「日米欧中超緩和」という史上稀なる好環境の下、

現政権は(国民の)三度の飯より「株高政策」を重視するという、

歴史上、これまでもこれまでもちょっと考えられない好条件によって、

ついに日経平均株価は2万円超の高みまで跳ね上がっていますが、

それはつまり、

・世界的な好環境が途切れる、あるいは終わる

・政権が終わる、あるいは政策変更する

という事態になれば、いつでも崩落する可能性があるということです。

下げ続ける相場もなく、上げ続ける相場もありません。

「その時」はいつ来るかわかりませんが、いつかは必ず来るのです。

私としてはそれゆえ、この「高み」からさらなる上昇に賭けるより、

いつか必ず来る「その時」を待ったほうが、

はるかに「安心、安全、堅実」であろうと考えております。

今週から安保法制をめぐる国会議論が本格化しますが、

前号メルマガに書いたように野党側は意外な「爆弾」を3つも擁しており、

うまく国対の「寝業」が機能すれば、安倍政権は窮地に陥りかねません。

また、自民党内にも、秋以降にむけて「乱の兆し」がみえます。

読者の皆様はよくご存じのように、私は相場が膠着状態の頃から、

「地下のマグマ」の存在を指摘し、「熱い夏」を「予測」しましたが、

「投資スタイル」としては、世間と同じように「熱い夏」に乗るより、

ひとたびやってきた「熱い夏」が終わる瞬間に出動するほうが、

はるかに「安心、安全、堅実」でストレスが少ないと考えております。

それを「悲観論者」とおっしゃるなら、それで結構。

投資家の「価値」は、世間の評価ではなく、投資成績で決まりますから、

どこでどなたがどのようにおっしゃろうと私は一向に構いません。

来週には早速大きな転機がやってくるかもしれませんので、

具体的な詳しい投資戦略はまた次号メルマガ(第58号:5月31日発行)で。

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※本ブログは国際情勢、政治、経済に関する情報分析と、私自身の相場分析、トレード戦略をお伝えすることが目的であり、読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。また、記事の内容には万全を期していますが、市場では常に「想定外」の事柄が発生する以上、その正確性を保証するものではありません。さらにいえば、相場予測が正しくても、それで勝てるとは限りません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。いずれにせよ、投資においては自己責任が絶対の原則ですから、情報武装、知識武装、リスクヘッジに万全を期されることをお勧めします。皆様が大きな富をつかまれることを、心よりお祈り申し上げます。

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