「いつか」は「必ず」来るのです。
昨日の日経平均は149円高。
前号メルマガ(第57号:5月24日発行)に書いたように、
来週はやや注意を要するイベントがありますが、
当面は大きく足元をすくわれそうな日程はありません。
これまたメルマガに書いたように、
日経平均が再度本格的に「異常値」入りするのは、
まだまだ上ですので順張りで買いポジションを持っておられる方は、
しばらくは保持とされる地合でしょう。
もっとも、NY市場がやはりアタマ打ちとなってきましたし、
直近の伸びが急でしたので、今日も大きく上がるとは限りませんが、
株価位置をみる限り、日経平均は「高すぎる」わけではありません。
ただし、どんなに自信を持って「上昇は確実」と思う局面であっても、
いつ「まさか」が発生するかはわからないことは、
常に念頭に置いておきたいところ。
昨日、首都圏はわりと大きな地震に見舞われ、
これにともなって日経平均も瞬間的に下げました。
「たいした揺れではない」と感じた瞬間に、
「これが押し目のチャンスだ」とみて、
買いで入って利益を得た人もおられると伺っていますが、
もしこれが、南海トラフや首都圏直下であったならば、
話は全く違ってきます。
無論、政権が十分に強力で、中長期的に日本経済に回復の兆しがあれば、
災害に伴う混乱で一時的に大きく値を下げることになっても、
後で必ず株価も前以上に回復するはずです。
私が提示している「基盤的国策銘柄」のような現物株なら、
たとえそれなりの規模の地震や津波等が発生しても、
むしろ「復興需要」期待でその後、伸びるかもしれません。
しかし、先物やFX等のように「証拠金」で売買している場合は、
「一時的に大きく値を下げ」た際に、ある程度耐えられなければ、
「復興需要」を待つより先に、瞬間的に一発退場となりかねません。
決済しようにも移動中だったり、通信が途絶してたりして、
手をこまねいている数時間が致命的になる恐れもあるのです。
東日本大震災の際、日経平均は一日に1000円超下げましたが、
予告もなく突然に下げるような要因は自然災害だけでなく、
外国の戦争や金融政策の変更、突発的な経済危機などいくつもあり、
近年では数年に一度は「必ず」発生しています。
ここ数年だけをみても、
・リーマンショック(2008年)
・東日本大震災(2011年)
・5.23ショック(2013年)
と、2~3年に一回は、予告も予兆もない突然の大下落がありました。
「いつか」は「必ず」来るのです。
したがって、年がら年じゅうポジションをとるクセがあり、
しかもそれが、突然の瞬間的な下落に耐えられない規模の方は、
数年に一度、「必ず」破産するリスクを負っているのです。
なぜ、わざわざこんなことを書くかというと、
「上値余地がある」
「上昇の可能性が高い」
といった分析を見ると、意外にベテランの方でも、
「10年に一度の大チャンスかも」
「あと●円上昇すれば、資金が●割増える」
と「期待」して、「皮算用」をやっているうちに、
ついつい、リスクを無視した無理なポジションをとる誘惑にかられます。
「大丈夫、今だけ。今しかやらない」
と自分に言い訳しながら無理な「全力買い」をしたが最後、
不幸にもその時を狙ったように「いつか」が来てしまい、
あえなく一発退場。
それどころか危機のさなかで決済が追いつかず、
場合によっては大きな借金すら背負ってしまうことになります。
こうやって人生を狂わされてしまう例が、意外に多いのです。
(大災害の最中は、FXの「強制決済」が機能しない恐れもあります)
いくら、「日経平均はまだまだ上がる」
という「予測」に相当程度信頼できる根拠があったとしても、
それは決して「必ず」ではない一方、
「いつかやってくる」と言われる巨大な突発的下落要因は、
いつか「必ず」やってくるのです。
実際、意外に相場巧者(と思っている方)が、
「いい時代」に破産をしたり、上げ相場で退場したりするのは、
たいてい、そういったパターンですので、あえて記してみました。
相場においては、どんな突発的事態にも対処でき、
むしろ、その危機のさなかに「次の手」が打てるだけの、
余力と余裕を残しておくことが、投資家を生き残らせ、
危機をチャンスに変えてくれることは覚えておきたいものです。
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