それは戦略の違いです。私は「堅実性」を重視。
昨日の日経平均は6日ぶりの反落。
先週のSQ週の間中、まっすぐに急騰したため、当然の一服という形でしょうか。
しかし、東証の売買代金は2兆317億円を超え、
9月第1週の外国人買い越しが報じられるなど、今後に期待を持たせる材料が並びます。
順調にいけば、やはり今週中に16000円は突破するでしょう。
そして、9月中はこの勢いが続き、
年初来高値16164.01円、昨年末高値16320.22円と、
次々と高値をとってくることも十分にあり得ます。
ただし、「順調にいけば」というのが曲者です。
FOMC前後に何が飛び出すかわかりませんし、
スコットランドが予期せぬ独立を果たすかもしれません。
欧米市場に急落リスクがあるうちは、買い方も自信をもって手がけづらいものです。
昨日の小幅な下げは、投資家のそうした真理のあらわれでしょう。
それでも、先高感は広がっています。
急激な円安進行を受けてか、証券会社やアナリスト達の威勢が良くなってきました。
あるアナリストは年末予想を「今より1000円上の17000円で値固め」とし、
ある大手証券会社は「年末には18000円突破」と囃したて、
「9月の権利取りまでにこの株を買え!」とじゃんじゃん宣伝しています。
思い出すのは、この人々は昨年の4月、5月にも同じようなことを言い、
また、昨年末にも「来年春には18000円、来年末は20000円突破!」と囃したことです。
実際には、昨年5月は大暴落し、今年1月から長期低迷。
それぞれ株価は12000円台、13000円台まで沈んでいます。
彼らは、こうした「見込み違い」について説明したことはありません。
そして、本当のことを言えば、個人の買いが膨らんで市場が高揚感に包まれると、
顧客に「買え」と言っておいた彼ら自身が、こっそり「売り」で大儲けをしてます。
株式市場は判で押したようなパターンを周期的に繰り返しており、
証券会社が盛り上げ、一般紙が煽り、女性誌が特集を組み、居酒屋で「株自慢」が始まると、
ある日を境に一気に暴落して調整します。
毎度おなじみのこの宴(パーティー)は、
主催者(プロ)が儲けて、一般参加者(個人投資家)が大損をして終わるのです。
毎回、毎回、同じパターンです。
それを百も承知で、安倍政権の長命と、アベノミクスの未来を信じる方は、
この「予測」にあえてのってみるのもいいのではないでしょうか。
それは戦略の違いです。
私もメルマガで何度も「長期見通し」を書いていますが、
アベノミクスの最終到達点は17000円や18000円になっても不思議でないことは、
各種の統計的材料をもとに論証しています。
しかし、そうなるかどうか確実ではない以上、「不確実」な予測には乗らないだけです。
私は「堅実性」を重視します。
安倍首相に健康問題が生じたり、党内で「安倍おろし」が成功すればパーですし、
NYの本格調整、中国失速、中東大戦、富士山噴火や南海トラフ地震など、
予測不能の要因でアベノミクスが長期低迷する可能性も否定できません。
「不確実」な未来に賭けたところで、とれる利幅はせいぜい1000円くらいですが、
「予測」の逆をいって株価が下がったら大損です。
そして、その1000円が得られる確率と、1000円を損する確率が
半々以上だとしても、やはり所詮は「丁半博打」です。
私にはあまり、いい賭けには思えません。
実際、全ての幸運が重なったとしても、
株価が一直線に1000円も2000円も上昇することはまずなく、
ある程度上昇したところで、「必ず」2度、3度と調整を繰り返しますから、
そのたびに「確実に」数百円ずつとっていったら、やっぱり1000円の儲けです。
そしてこの戦略なら、1000円も損することはあり得ません。
「不確実」な1000円か、「確実」な1000円か。
それはやはり戦略の違いですが、私はやはり「堅実性」を重視します。
「おもしろくない」とか「マンネリ」と言われても、石橋を叩いて叩いて、
「これで安心、安全、堅実」というポイントに達するまで指一本動かしません。
どちらの戦略が優れているかはそれぞれの好みにもよるのでしょうが、
私は私の今のやり方のほうが性に合っており、
これで十分なパフォーマンスを上げることができるわけですから、
頭と心を痛めてまで無理なリスクをとるつもりもありません。
しかし、待っていれば必ずいつかはチャンスが来るのですから、心配もしていません。
メルマガ(第21号:9月14日号)に詳しく書いたとおり、
淡々と待ち、粛々とやるつもりです。
こういう勝負は、熱くなったほうが負けます。
追記:もっとも、私も、全体資産のポートフォリオは「長期予測」にのって構成してます。
下振れリスクの少ない資産は、リスクにみあったレバレッジで強気で買っています。
詳しい内容は、また、メルマガで。
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