待てば海路の日和あり
上への仕掛けが成功し、昨日の日経平均はいついに上昇開始しました。
「塩崎氏の入閣が材料になった」などと解説されていますが、
GPIFの件はほとんど決着がついている話題であり、
きっかけはなんでもよかったわけです。
それにしても、久々に見た、目が覚めるような「先物主導」の買い仕掛けで、
一昨日にわずか38円の値幅に閉じ込められていたのが嘘のような暴騰です。
私はお盆明けからずっと、
「今月(8月)中に7月31日高値15759.66円回復は十分あり得る」
と繰り返し申し上げてきました。
政府がPKOを駆使して15500円ラインを死守しており、
政策的な「玉」の投入でさらにその上へ押し上げるムード作りをやる以上、
遅かれ早かれ9月までのどこかで再上昇するだろうというのが判断の根拠です。
このあたりの見立てはメルマガ読者の方々も耳にタコができたことでしょう。
実際には、大雨などの影響で「8月中」とはいかず、2日ほど遅れてしまいましたが、
ほぼ、「予測」は正確だったと言っていいのではないでしょうか。
しかし、「予測」ができることと、「トレードに勝つ」ことは、また違うスキルです。
ここに「時鳥トレード」の真骨頂があります。
私は、「予測」には絶対に乗りません。
したがって、8割以上の確率で再上昇すると「予測」したとしても、エントリーはしません。
「予測」は「予測」に過ぎないからです。
たとえば、もし、中東の主要国がどこかの国境を越えて遭遇戦を始めたり、
米国連銀の誰かが利上げについて不用意かつ軽率な不規則発言をしたり、
習近平氏個人の権力基盤が揺らぐ事件がひとつふたつ発生したりすれば、
日本政府がどんな「玉」を準備していようと、一瞬でパーになる恐れはあります。
その点、「株価位置」は裏切りません。
上がり続ける相場はなく、下がり続ける相場もない以上、
いったん、「異常値」まで達したら、どこかの段階で必ず調整します。
「これはさすがに高すぎる」とみんなが思ったら、
何がどうなろうと、やがて下落するのです。
この、「上がり過ぎたものは下がり、下がり過ぎたものは上がる」
という、至極単純で、当たり前の「現象」に乗るのが「時鳥トレード」です。
単純で、バカみたいで、面白みもないかもしれませんが、
日中、パソコンの前に張り付けない個人投資家にとっては、
せいぜい、年に数回チャンスがあれば十分すぎると思っておりますし、
その度に、きっちり数%づつ「安心、安全、堅実」に利益をとっていけば、
貴重な資金を殖やすペースとしてはまた十分であると考えております。
読者のなかには、私のご提供申し上げる「情報」に興味のあるプロの方もおられますし、
プロ、アマ問わず、皆さんなりの投資法があってしかるべきですので、
他の方々の投資法をとやかく言うことは毛頭ありませんが、
とにもかくにも私は、「安心、安全、堅実」に特化した、
「シンプルの極み」のような投資法を、バカのひとつ覚えでやっていきます。
それにしても、9月に上昇して天井をつけてくれるのは理想的な展開です。
8月の国内新車販売、大手百貨店の売上高速報が発表されましたが、
私が懸念してきたとおり、悪い内容でした。
8月豪雨の影響もあり、「7-9月期の回復」という政府のシナリオに、
明確な狂いが生じてきています。
たとえそうであっても、
政府・財務省としては10%の消費増税をやらねばなりませんから、
9月中は実弾投入(PKO)と政策的「玉」の投入で株価を操縦します。
そのためならば、嘘でもインチキでもねつ造でも言い訳でもなんでもいいのです。
内閣改造の情報を、必要もないのに小出しにして「メディア・ジャック」し、
「地方創生」によるバラマキの「政策期待」で株高を煽りまくっています。
正直、ここまで大規模であからさまな株価操縦をやる内閣は、
近年ちょっと珍しいので私も苦笑しつつ眺めていますが、
今、ヘッジファンドもそのあたりは百も承知で乗っかっています。
しかし、それも「7-9月期回復シナリオ」のため。
では、その後はどうなるのでしょうか?
10月以降も日本政府は株価維持の努力を続けるのでしょうか?
QE政策が終了した米国金融政策は、中間選挙後にどうなるのでしょうか?
中東は、ロシアは、欧州は、新興国は、今後もずっと丸く収まるのでしょうか?
ヘッジファンドは、百も千も承知で、この株高に乗っかっているのです。
無論、信用で踏み上げを食らうほど恐ろしいことはありませんので(損失は青天井)、
勢いのあるうちに売りを仕掛けるのは自殺行為になりかねませんが、
明確な「異常値」に突入したならば、そこでの売りは、
その後の「一服」や「調整」で、かなりの確率で救済されます。
まして、外的要因にも国内要因にも、秋にかけて不安の雲がたなびく今、
短期的なイベント絡みの「思惑」で突発的に少々してくれるのは、大歓迎です。
上がれば上がるほど、イージーに儲けるチャンスが近づきます。
ようやく、7月から待っていた展開がやってきました。
待てば海路の日和あり。
後は、この後、内閣改造、ECB理事会、米国雇用統計という、
(3、4日には日銀政策決定会合もあります)
政治経済の超ビッグイベント等の通過をとおして、「潮目」が転換する機会を待ち、
来週のMSQをどうしのいでいくかだと思います。
私は、エントリーするのであれば、事前にメルマガに書いたポイントを目安にします。
淡々とエントリーして粛々と利確し、思惑が外れたらさっと逃げるつもりでおります。
まずは、本日の内閣改造の結果を見定め、
目の前にある「強固なカベ」の付近でもつれるかどうか。
(カベの向こうに入れば打診売りもありです。無論、即時の撤退準備をしながら)
そしてそれが突破されたら、金曜日の結果次第で「ショック対応」があるかどうか。
その後は、「上の異常値」での上値が重いポイントをみて。
いずれも、「逃げる準備」をしながらで、決して含み損を抱えることはしませんが、
少なくとも「上の異常値」のなかでのトレードなら「安心、安全、堅実」の可能性が高いです。
そんなわけで、いよいよ出動準備に入ることとします。
★メルマガのお申し込みはこちら⇒「申し込みページへ」
※当月中のお申込みいただいた方には、当月発行分のバックナンバーが届きます。
【↓↓↓いつもお読みいただいて、ありがとうございます。少しでも参考になった方、面白いと思われた方は、以下の3か所にクリックをお願いします↓↓↓】
※本ブログは国際情勢、政治、経済に関する情報分析と、私自身の相場分析、トレード戦略をお伝えすることが目的であり、読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。また、記事の内容には万全を期していますが、市場では常に「想定外」の事柄が発生する以上、その正確性を保証するものではありません。さらにいえば、相場予測が正しくても、それで勝てるとは限りません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。いずれにせよ、投資においては自己責任が絶対の原則ですから、情報武装、知識武装、リスクヘッジに万全を期されることをお勧めします。皆様が大きな富をつかまれることを、心よりお祈り申し上げます。
コメントを残す