昨日の日経平均は反騰しました。

しかし、「下げ圧力」の存在も、じわりと目立ってきています。

利上げを前にしてNY市場がアタマ打ちとなるにつれ、

日本市場にも売りの仕掛けがしばしば入り、ストンと落ちる局面が散見されます。

もちろん、昨日もちょっと下げれば、即座に大きな買いが入って切り返すなど、

政府PKOの威力はさすがというべきではありますが、

しかし、先週までのように公的資金の買いが入るたびに、

市場全体がお祭り騒ぎになって上昇するということもなくなっています。

今日から統一地方選の選挙戦がスタートし、政治報道のトーンが変わります。

この「官製相場」の「演出装置」のひとつが変化するわけです。

昨夜のNY市場は、ふたたび暴落に近い下げでしたが、

はたして今日の日経平均が、下げ圧力を切り返すことができるかどうか要注目です。

統一地方選を前に「日経平均2万円」を達成したいという政治的事情はあるにせよ、

本来であれば上がるはずのない状況で、一直線に上昇してきたわけです。

そろそろ潮目が変わって、いったん下げなければおかしいのは間違いありません。

権利落ちの後に、もう一段上昇して2万円にタッチするかどうか、

よく注視したいとは思いますが、「政府の狙い」が常に成就するわけではありません。

ここから、2万円にタッチさせるには、相当なエネルギーが必要ですが、

上昇力が鈍ってきたり、直近の上値を超えられないといった状況が出てくれば、

大きな下げサインになる可能性がありますので注意が必要です。

国会では野党側が「官製相場」を激しく批判するようになっています。

参議院議員になった「ミスター悲観論」氏などは本会議で「ハイパーインフレ」を警告。

先週までとは違い、政府側がさらなる「無理」を重ねて「株価操作」を強行することに、

「政治的リスク」が台頭してきつつあるという事情も見逃せません。

私としては、やはりこのまま一直線に上昇を続けて、本格的なバブルを発生させるより、

いったん調整させて相場を冷やしたほうが、その後も長く安定した上昇が見込めるため、

本格的に政権を長期化させるつもりがあるのなら賢明だと思っていますが、

「完成相場」の大本営である官邸中枢はいったいどうとらえるのでしょうか。

ところで。

その官邸中枢をめぐって、不可解な動きがいくつも散見されるようになりました。

相場は「安倍政権は強い」という前提で動いていますが、いつの時代も「一寸先は闇」。

政治の現場というのは、いつ、何が起きるかわからず、

ひとたび権力闘争が表面化すれば、相場は確実に荒れます。

昨年の相場を動かした本質の本質は、官邸と財務省の「暗闘」にありました。

私が、メルマガやブログで逐一書いてきたことをご覧になった方々は、

水面下で安倍政権を追い詰める動きがあるごとに、相場に大きく下方圧力がかかり、

政権側がそれを挽回すれば、相場はまた上昇に転じるのを確認されたと思います。

そして、秋に発生した「退陣危機」を、最後の最後にサプライズ「解散」で逆転し、

財務省の野望を粉砕した官邸側が完全勝利し、

それが、昨年末からの大きな上昇につながったことを覚えておられるでしょう。

「政治と経済」「政治と相場」「政治と株価」は直結しているのです。

今回、私が耳にしている「不可解な動き」の「本丸」がどこかを見極めていますが、

「無風」と思われた安倍政権周辺に何らかの不協和音が表面化してくるのであれば、

今後、それが落ち着くまで、相場にいったん下げ圧力がかかる可能性はあります。

いずれにせよ、こうした類の話を、政財官の上層部は敏感に共有しており、

こうした情報にいち早くアクセスできる筋の人々を相場で儲けさせるものです。

不穏な風をワンテンポ遅れて知る一般投資家は常にカモになるのは、

ある意味で仕方ないのかもしれません。

しかし、そのために私のメルマガがあります。

まだ、それほど表面化した動きではありませんが、

次号メルマガ(第49号:3月29日発行)でいち早くお知らせします。

「危機」とは「クライシス(危)」でもあり、「チャンス(機)」でもありますので、

こうした情報を仕入れてどう動くかは、それぞれの投資スタイル次第です。

無論、私のスタンスは明快です。

上昇であれ、下降であれ、私は「不確実」には一切賭けません。

そのあたりのこともまた、メルマガで詳しく書きたいと思います。

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