SQ通過。期限付き、条件付きの「危機回避」。
昨日の日経平均も続伸。
ファーウェイ副会長が保釈され、
「米中対決」の緩和が期待されるところに、
中国が米国車の関税を引き下げ、
米国大豆の再輸入に踏み切るなど、
ほぼ全面的に頭を下げたことが、
メジャーSQでピリピリする日本市場に、
再びサプライズの上昇効果をもたらしました。
中国はカナダ、豪州、韓国など、
米国の同盟国のなかでも「弱い国々」には、
居丈高、かつ高圧的に振る舞うものの、
米国、そして日本という「大国」に対しては、
平身低頭の姿勢をとることが判明したのは、
当面、日本市場には安心材料といえます。
今後の米中間の「90日間協議」を考えても、
今週は月曜まで総悲観でしたが、
火曜、水曜と良い材料が相次いで、
売り方が慌てて買い戻すことになり、
かなりイレギュラーなSQ週になりました。
もっとも。
「最悪の事態」は回避されたとはいえ、
いずれも期限付き、条件付きの材料です。
年明けには日米の貿易交渉が始まりますし、
米中交渉の進捗もすぐに見えてきます。
譲歩を重ねる中国と日本を前にして、
トランプ政権が要求を和らげ、
貿易赤字を黙認するとは思えず、
特に中国への対決姿勢は貿易赤字ではなく、
安全保障面を中心にした覇権争いに、
その主軸が移ってしまっています。
欧州の危機はまだこれからです。
英国のメイ政権は与党内の信任投票で、
しばらくの続投を決めたのはいいですが、
3分の1の与党議員が不信任票を投じたことで、
離脱案が議会で可決される見通しは、
むしろ遠ざかったとすらいえるところです。
イタリアの修正予算案をめぐる協議は、
これから始まるというところですし、
フランスではデモに加えてテロ事件まで発生し、
マクロン政権の運営に不透明感が増しています。
今週は「最悪の事態」の回避でほっとしましたが、
あくまで期限付き、条件付きの「危機回避」であり、
「時間稼ぎ」は「情勢好転」とは異なります。
SQ要因での激しい上下動が終わった後、
この上昇基調がどこまで続くのかは、
慎重に見極める必要がありますので、
次号メルマガ(第243号:12月16日)で点検し、
年末、年明けにかけての展望を分析する予定です。
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