ひとつの「潮目」。また「神風」は吹くのか。
昨日の日経平均は意外な切り返し。
先週末の衝撃を引きずる形で始まり、
前場では一時、前日比で300円近く下げましたが、
いったん買い戻しが入るや切り返しが始まり、
前日比148.24円プラスで引けました。
先週からさすがに下げ過ぎていたことや、
とりあえず「円高」のほうも一段落して、
1ドル105円まで戻したこともあり、
2万円の節目を前にいったん戻す形となりました。
昨夜は米中両国が再交渉の可能性を示唆し、
「貿易戦争」の懸念が少し後退した他、
北朝鮮が金正恩氏が電撃訪中するといった、
「地政学リスク」を少し後退させる話も飛び込み、
情勢が少し良い方に流動的になっています。
もちろん、米中が再交渉するかどうかは、
ムニューチン財務長官の発言だけで判断できず、
金氏が中国を訪問したからといって、
米国の戦略にどう影響を与えるかは不透明ですが、
少しでも明るい材料が出てきたのは救いです。
権利落ち分を早期に埋めることができれば、
日経平均の底堅さも意識されてきますので、
先週末のパニック感はだいぶ後退するかもしれません。
さて。
国内政局は極めて深刻な局面ですが、
前号メルマガ(第205号:3月25日)で書いたように、
安倍政権側にはまだ「存続シナリオ」があります。
GW連休前くらいまでの攻防をうまくしのぎ切れば、
その後、得意の外交を中心に「反転攻勢」に転じ、
もうワンチャンス、政権と株価を浮揚させることも、
決して不可能ではないことは確かです。
とりわけGW連休の前後の一連の外交日程では、
少なくとも安倍政権の存在意義を示せますし、
「神風」が吹く可能性もなくはありません。
無論、一手でも打ち間違えれば、
即座に政権が崩壊しかねない窮地ではありますが、
昨日の参院予算委の審議をみる限り、
野党側が仕込んだという「玉」もまだ不発で、
政権にトドメを刺すまでには至っていません。
今日は佐川氏の証人喚問が行われますが、
国会の攻防の焦点は「その後」に移っています。
前号メルマガに書いたポイントさえしのぎ切れば、
政権には当面の「存続シナリオ」が開けてきます。
いずれにせよ、今日の佐川氏の証人喚問を契機として、
野党側がどんな駆け引きを演じるかは焦点です。
今後に向けてひとつの「潮目」になる可能性があり、
国会の攻防は極めて大きなヤマ場といえます。
先述の通り、一手でも打ち間違えたり、
あるいは決定的な「爆弾」が飛び出せば、
政権はさらなる重大局面に陥り、
日経平均にも激震が走りかねないところです。
一方、なんとか今日をしのぎ切り、
明日、明後日の国会日程さえ正常に入ったならば、
「日切れ(予算関連)法案」を順当に成立させ、
「逃げ切り」の時間的な余裕も生まれてきます。
政権としては、また「神風」が吹くのを待って、
「粘り腰」の戦略を継続することもできますから、
日経平均をある程度戻すだけの新たな「期待」を、
演出することも不可能ではないという局面です。
極めてスリリングな一日といえます。
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