昨日の日経平均は大きく上昇。

日米首脳会談の初日は両首脳の親密ぶりがアピールされ、

北朝鮮問題での日米結束が明言された上に、

「拉致被害者の奪還」への米国側の協力という、

安倍政権が待ち望んだ「成果」を得たといえます。

昨日はポンペオCIA長官が3月に訪朝したことに加え、

習近平主席が訪朝するという大サプライズも報道され、

東アジア全体をめぐる緊張が一気に緩和されました。

さらには「休戦」状態にある朝鮮戦争のステイタスを、

「終戦」へと移行する案も米韓双方から表明されており、

こうしたことが具体化するようであれば、

安倍総理が模索していた「神風」が吹き、

内政面でほとんど絶対絶命であったはずの政権が、

存続し、延命する可能性も浮上してきたといえます。

こうした内外の大きな情勢変化を経て、

日経平均は「本来あるべき位置」まで、

ようやく、久しぶりに戻ってきた格好です。

もっとも、ここまでの話は良かったとして、

今回の首脳会談は2日目が厄介なようです。

安倍総理が拉致問題で一定の「成果」を得た一方、

トランプ大統領が切望する貿易問題に関して、

どんな「代償」を支払うことにになるのかには、

やはり注意が必要かと思われます。

トランプ大統領がTPP復帰を検討するとはいえ、

狙いは日米FTAであることは繰り返し明言されており、

日本側がゼロ回答をするのも困難と思われます。

安倍総理の外交上手ぶりには定評があるとして、

切った張ったの交渉はトランプ氏の得意分野です。

日本側が何を譲歩し、何を失うのかを、

よく確認して市場への影響を見極めたいところです。

ともあれ。

安倍総理はクビの皮一枚がつながった状況で、

帰国後の国内政局、そして5月の外交戦に向かいます。

外遊中にも国内政局はさらに混迷を深めており、

来週にかけて国会はまた大荒れになりそうです。

安倍政権は今後も「粘り腰」を発揮して、

政権の存続と延命への努力を続けるようですが、

与党内のパワーバランスの変化には要注意です。

また、野党の動きに少し気になる部分もあり、

勝負をかけるタイミングは非常に重要です。

俄かに流布され始めた「解散総選挙」説も含め、

政権側のGW連休とその後の「反転攻勢」は、

かなり迅速で大胆になる可能性も浮上しており、

日経平均への影響も含めた今後のシナリオを、

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