【5月19日】 サプライズはあるか (朝の情勢分析)
おはようございます。
日経平均は5月に入ってずっと、
14000円台前半の数百円という、
かなり狭い範囲のレンジ内を移動しています。
私のいう「居心地のいい水準」の
ど真ん中ぴたりから下限あたりに
ちょうどおさまる動きです。
上と下から大きな力が綱引き状態になり、
「奇妙な均衡」を演じてしまっています。
とはいえ、米国株高に異変が生じてくると、
徐々に日本市場も相場全体が沈みこむように、
「軸」となる14000円ギリギリに寄ってきました。
(なぜ、14000円が軸かはメルマガ読者はおわかりでしょう)
焦点は次にいつ、14000円を割り込む動きがあるかですが、
今週の20、21日の日銀決定会合で、
サプライズ的な「何か」がある可能性はあります。
サプライズは上にも下にもあり得ます。
市場の大半の予測どおりならば、
今回は「緩和見送り」ですから、
米国株の急落と連動する形で、
ヘッジファンドが売りをしかけてくるかもしれません。
これが、一番あり得るパターン。
ただ、事前の「緩和期待」での上げが全くなかったため、
「失望売り」のエネルギーはそれほどでもありませんが。
もうひとつ警戒するべきは、
黒田総裁が何らかのサプライズを盛り込み、
株価が急騰することです。
市場のほとんどが、「追加緩和は6月以降」とみていますが、
だからこそ、5月の段階で、何らかのコミットメントをすれば、
サプライズ的な効果は高いというわけです。
本格的な追加緩和ではなくとも、
日銀の買い入れ商品の内容見直しに言及したり、
時間軸について何らかの新しいコミットメントが出たりすれば、
これを材料にヘッジファンドが買い上げてくる可能性はあります。
その場合、やはり14800円を目指す相場になるでしょうから、
今の水準から安易に「売り」を仕掛けていくのは危険です。
いずれにせよ、アベノミクスの正体は「政策相場」です。
ファンダメンタル分析やテクニカルとは全く関係なく、
政策当局とヘッジファンドの極めて少数の人々による、
時々刻々に争われる駆け引きで決まります。
とくに、レンジも煮詰まってきた今、
重要な要人発言を控えた状況では、
上にも下にも極端な動きが出ることを警戒すべきです。
何度も言いますが、要人発言を「予測」することは不可能です。
発言内容のあらましを「予測」できたにせよ、
それにマーケットがどう反応するかはまったく予測不能。
ヘッジファンドは常に、
市場の人々のコンセンサスを裏切り、ひっくり返してパニックを誘い、
大儲けをすることを狙っていますから、
超長期的スタンスの投資ならともかく、
「目先はこうなるだろう」といってポジションをとるのは危険です。
株式投資とは、
刻々に変わる状況を、いかに「予測」するかの勝負ではなく、
刻々に変わる状況に、いかに「対処」するかの勝負です。
5月も後半に差し掛かり、
そろそろ大きな動きが出てくる頃ですので、
心を澄み渡らせ、予断も何もない目で、
相場の行方をみて参りたいと思います。
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