政権側には「勝負」を仕掛けるタイミングがあります。
(午前0時の更新です)
日経平均は反落し、前日比218.53安。
前日の上昇分(139.37円)をすっかり打ち消しました。
ちょっと下がれば「日銀砲」が出ますので、
極端に売り込まれることもありませんが、
さりとて新たに買う材料も乏しく、
いかんせんこの円高では買い意欲も削がれます。
じわじわと「年明け解散」が現実味を帯びてきた今、
政府・与党は「第3次補正(対ロ経済補正)」だの、
日銀による追加緩和だのと、
「期待」の風を煽る情報をリークしていますが、
財政出動にも金融緩和にも懐疑的な見方が定着し、
なかなか上昇機運を作り出せないでいます。
もっとも目新しい話ではないとはいえ、
安倍政権による改革は一応、進んでおり、
全国的で若干の雇用拡大と賃金上昇がみられる他、
「一億総活躍計画」や「働き方改革」によって、
日本人及び外国人の労働市場が激変しつつあることは、
ここ最近の一連のメルマガで指摘した通り。
しかし、そうしたことへの「期待」を打ち消すほど、
円高傾向の定着と海外発の「危機」への不安が、
重々しく市場全体を覆っています。
株価位置として「ど真ん中」を意識しつつ、
乱高下しながら全体的に下げ基調という現状は、
前号メルマガ(第126号:9月19日)や、
前々号(第127号:9月27日)で見立てた通りの展開です。
もっとも、政権側にとってはこれで「適温圏内」。
ヘッジファンドを中心とする市場参加者には、
値幅がとれず、利益が出ないのは苦痛ですが、
支持率を気にする政権にとっては、
これくらいの株価があれば実のところ十分です。
むしろ、乱高下して国民の不安心理を煽るより、
「適温圏内」で膠着状態のほうが好都合でしょう。
政権側には「勝負」を仕掛けるタイミングがあり、
そこで株価がうまく上昇してくれればよいわけです。
この夏、対ロ交渉が急展開したため、
安倍政権は長期戦略を大幅に変更した模様です。
7月の参院選後の焦ったような経済運営とは、
明らかに違ったムードにあるのはそのためでしょう。
「北方領土解散」という新たなファクターを加味し、
改憲や東京五輪という先々のマイルストーンを考えると、
政権側が「勝負」をかけるタイミングが予測でき、
私達、個人投資家の「勝負」の時も推測できそうです。
無論、政治も市場も複雑系に支配されており、
「思惑」通りにはいかないことが常ではありますが、
そうであっても先々のカレンダーを頭に入れておくのは、
何においても、まず真っ先にやるべきことでありましょう。
特に長期投資にあたって読みを間違えると悲惨ですが、
意外にそういう材料を提供する人は少ないものです。
次号メルマガ(第128号:10月3日)では、
このあたりをざっと俯瞰する予定です。
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