昨日の日経平均は小幅反落しましたが、

権利落ちの分は、ほぼきっちりと埋めてきました。

前場でも後場でも、ちょっと下がると買いが入り、

「17000円は守る」という誰かの「意志」を感じるます。

今週末から来週にかけて、もうひとつ材料がありますが、

「4月相場」の全体的な方向性としては、

少なくとも政府側には「下げない」という決意が見られます。

政局の焦点は「衆参ダブル」のあるなしに集中していますが、

解散するかどうかが株価の行方に大きく影響するであろうことを、

今や誰もが意識している不思議な相場展開になっています。

そして、政府は「日本経済は大丈夫」と豪語するわりには、

足元の景気の判断材料となる指標は軒並み悪く、

本予算の通過前から「大型補正」の話が出る異常事態です。

このまま行けば先行きは大いに「不安」と多くの人が感じ、

だからこそ政府・日銀の「玉」に「期待」が集まります。

「政策相場」もここまで来れば立派なものですが、

ここしばらくの日経平均の値動きに関していえば、

世界と日本の景気を示す「悪い」材料(「不安」要因)も、

政府の「大玉」を示唆する「良い」材料(「期待」要因)も、

どちらも相当なインパクトのあるものが控えており、

「決め手」がなく、上下それぞれの力が拮抗しています。

日経平均は2月のG20を受けて「雪解け」して以後、

3月中旬から非常に狭いレンジで膠着しているのですが、

しかし、長い膠着状態の後に、

ひとたび材料が出てトレンドを形成し始めたならば、

「大きな動き」になるというのがいつものパターンです。

いつ動くのか。

どちらに動くのか。

どこまで動くのか。

だんだん煮詰まってきて、ピリピリしていました。

永田町関係者も市場関係者も皆、

7月10日の参院選(衆参ダブル?)までの日程を睨み、

各種シナリオの点検に余念がありません。

4月から7月にかけての政治的な重要日程と、

これに連動する出てくる経済政策の「玉」を、

「安倍カレンダー」と呼ぶ人を散見します。

政治的な重要日程はほぼ固まっており、

また、経済政策の「玉」には賞味期限がありますので、

売り方も買い方もこれらに基づいて戦略を立てている模様です。

7月まであと3か月。

「安倍カレンダー」はとりわけ4月、5月が重要ですので、

次号メルマガ(第102号:4月3日発行)で改めて確認し、

私なりのシナリオと戦略を考えてみたいと思います。

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