なんで中共が戦勝記念を祝うのかという根本的な疑問はさておくとして、

中国の抗日戦勝記念70周年行事が終了しました。

(国際法上、中国で帝国陸海軍が降伏した相手は国民党軍です)

私が警戒していたのは、

 ・記念行事までに何か突発的なことが起きる

ことであり、実際、北京は80万の軍隊で一分の隙もなく守られた上、

メディアやネットも数十万もの取締要員が投入され、

おかしな噂や流言飛語が飛ばないよう情報統制をされたわけです。

ただ、「無事に」式典が行われ、習政権がその盤石ぶりを示せば、

中国市場を襲う一連のクライシスは下火になり、

どこかでコントロールを取り戻すとも考えていました。

それゆえ、今週が大きな「分水嶺」になると考え、

この重要日程の無事の通過を祈ってきたわけですが・・・。

実際の式典は「無事に」終わったものの、

式典会場にはなんと、

習近平、胡錦濤、江沢民という三代の主席が揃い踏み。

とりわけ、隠棲したはずの江沢民がその壮健ぶりを見せつけたことで、

「中国で何が起こっているのかわからない」という不可解さは、

ますますに増大する結果となりました。

昨日の日経平均が場中で急に動意をなくし、

上値を抑えられたように固まってしまった背景には、

こうしたこともあると考えております。

世界中のプロ達が「中国で何が起こっているのかわからない」と悩み、

「次に何があるか」を考えあぐねているわけです。

中国の「政変」の行方は世界経済にとって決定的に重要な内容ですので、

次号メルマガ(第72号:9月6日発行)で掘り下げて分析します。

また、「考えあぐねている」という点では、

米国の金融「政策」がどうなるかの材料になるかもしれませんので、

どっちかにポジションを傾ける「丁半博打」が好きな投資家以外は、

今夜の米国雇用統計の動向を見極めるまで考えるのが自然です。

今週になって「年内利上げはない」という「噂」や「憶測」が広がって、

それが米国株価に一服感を与えていますが、

実際に利上げをするかどうかは指標で決まります。

以前にも書きましたが、指標だけは蓋を開けないとわかりませんので、

これもまた、今週の「分水嶺」になると考えています。

そんなこんなで今週に材料が出尽くしたら、

来週は日本の国内案件が待っています。

政治の世界も、相場の世界も、来週は覚悟が必要です。

参議院の安保法制はいよいよ大団円に差し掛かりつつあり、

政府・与党は「60日ルール」を使わず、

あくまで参院採決を9月14日頃に試みると報道されていますが、

私たちが採決要件を指折り数えてみるに、どうも日程感があいません。

自民国対の間には「これで勝った」という戦勝ムードが漂っています。

自民党はやるときはやりますので、もしかしたら、

思いがけず強硬手段に打って出る可能性もあり、

それと連動する形で相場にまたひと波乱がある可能性があります。

もし、来週そんな機会がくればそこがチャンスかもしれませんね。

詳しい見立てはまた、次号メルマガ(第72号:9月6日発行)に書きます。

いずれにせよ、来週は要注意であり、期待大かもしれません。

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