「あるべき株価位置」を尺度として。
昨日の日経平均は大幅高。
NY市場が高く終わったとはいえ、FOMCを前に世界中が緊張気味ですので、
もしかしたら様子見ムードかと思いきや、前場から強烈な先物買いが入りました。
日経平均は虚を衝かれる形で、一挙に15600円を回復する急上昇です。
先週まで、世界中が不安心理に覆われて、世界同時株安となりましたが、
それらの問題がまだ何ひとつ解決していないのに、大幅上昇に転じています。
FOMC通過を前に、先駆けて「上げておこう」という筋がいるようです。
これだからマーケットというのはわかりません。
思惑、駆け引き、騙し合いで巨大プレーヤーが殴り合いを演じており、
短期の値動きには、合理性も、妥当性も、ほとんど関係ありません。
だから私は、「予測」にのっての投資は一切しないのです。
はっきり言いますが、「明日の株価」の予測は不可能です。
古今東西、それで巨富を掴んだ人は稀です。
それゆえ、私は株価位置の判定だけに、エントリーの根拠を置いています。
今の株価位置が「異常か正常か」の区別なら、高い確率で判断できるからです。
暴落時の「異常な安値」で買い、高騰時の「異常な高値」で売ることを、
ただひたすらバカのように繰り返せば、誰でも大きな富を掴めます。
無論、10倍株、100倍株を狙っていく方法もあれば、
コツコツと積立て投資をやっていく方法もあり、
私もそれらを否定せず、むしろ併用してポートフォリオを組んでいるのですが、
短期の売買に限っていえば、株価位置で勝負するほうが圧倒的に安全です。
このブログは上と下の「異常値」だけで売買する「実験劇場」です。
(メルマガでは私がやっている他の投資法も全部書いていますが)
それゆえ、目先の株価が上がるとか、下がるとかは全く気にせず、
ただひたすら「異常値」が来るのを待ち続けることに徹しています。
上で待つか、下で待つか。
年に何回かは、そういうチャンスが来ますが、
そこをうまく掴めば、プロも凌駕するパフォーマンスになることを実証中です。
そもそも、「明日の株価」はおろか、「来月、内閣が存続しているどうか」すら、
とうの内閣総理大臣ご本人ですら、わかりっこないのです。
(ただし、超長期の予測は別です。
長期的には株価は経済政策の志向軸に収斂します。
基本的な経済政策は長期持続しますので、
それにあったポートフォリオ戦略が決定的に大事になります)
だから、私は自分を含む誰の株価予測であっても信用していませんが、
不思議なことにいつの間にか「ネット上で最も信頼できる人」との評判や紹介で、
私のメルマガを購読される方々が急速に増えています。
私としては、「わからない」ことを「わからない」とはっきりと申し上げ、
「何が不確定要因か」、「何を基準に判断するか」を解説しているだけですが、
実際のところ、これを徹底してやっている人は他にいないそうです。
アナリスト諸氏の多くは、「明日はこの株が上がる」と煽ることに熱心で、
予測が外れて読者が損をしても知らん顔、というのがこの業界の実態です。
しかし、投資においては、「明日はこの株が上がる」という予測よりも、
「当面はこんなリスク(危険)がある」ことを察知するほうが重要です。
調子よく5勝、10勝と続けていても、一発、大暴落に巻き込まれたらパーです。
それゆえ私は、「ここが安心、安全、堅実」というゾーンをお示しすることと同時に、
思わぬ危険があり得るときにアラートを発することも重要な使命と考えています。
ノルマなどない個人投資家の最大の武器は「わからない時は休める」点です。
「攻める時」と「じっと様子をみる時」のメリハリがつけば、
長く生き残り、やがて大きな富を掴むことができるはずです。
だからこそ私は、「わからない」ときは「わからない」とはっきり申し上げ、
大きな危険が予想される局面ではアラートを発している次第ですが、
それが「ネット上で最も信頼できる人」という評価になっているのは光栄です。
さて。
最大の不確定要因の霧が間もなく晴れそうです。
外的要因で言えば、FOMC通過で「大緩和時代終了後」の方向性がみえてきます。
FOMCの内容が予想外にタカ派で、ひとまずは円安効果で日経平均は上昇ですが、
一番の見極めポイントは、今後、NY市場がどちらに動くかです。
これは「未知の領域」ですが、これからはっきりしてきます。
また、国内要因では、安倍政権の存続をめぐるシリアスな危機が一段落します。
本来であれば、3人目、4人目の閣僚辞任になってもおかしくなく、
(望月、宮沢大臣は、誰がどうみてもアウトです)
内閣総辞職、解散総選挙の記事が大新聞の紙面を賑わせていますが、
私自身が、永田町をあちこち歩いた感覚でいえば、
昨日あたりから、ややその機運がしぼんできたように感じています。
政権側が解散風を煽っているのは、野党を黙らせるためのブラフだという見方です。
もちろん、本日の予算委員会などでどんなハプニングがあるかわかりませんが、
与野党とも、解散総選挙をあまり喜ばない空気が広がっているのは確かです。
そして、政権が満身創痍のまま、なんとかかんとか臨時国会をしのぎ切れば、
昨日申し上げた「3つのシナリオ」のうち、ちょっとパッとしないシナリオで、
2015年相場をめぐる思惑に突入しそうです。
そうなればなったで、そのシナリオから導き出されるところの、
「あるべき株価位置」を尺度として、淡々とエントリー・ポイントを探るまで。
しかし、実際にどんなシナリオになるかは誰にもわかりません。
解散総選挙は、誰もが「やらない」と思った瞬間にやってこそ、効果的です。
「政界は一寸先が闇」
「相場は生き物」
政治も相場も、思惑、駆け引き、騙し合い、出し抜き合いの世界ですから、
日々刻々に状況が変わり、昨夜までの情報は今朝にはもう陳腐化します。
いずれにせよ、11月の見極めが全てという認識は変わりません。
次号メルマガ(28号:11月2日発行)はその意味で、
決定的に大事な前提条件について分析しますので、お楽しみに!
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