昨日の日経平均は大幅続伸。

「ない」とされていた「部分合意」で、

米中両国の協議が折り合う方向となり、

「ない」と拒否された英国の修正「合意」に、

EU側が歩み寄りを示す可能性が浮上し、

先週までの「下ブレ」懸念から一転し、

今週の日経平均は猛烈な買い戻し局面です。

売りポジションが解除された結果、

前号メルマガ(第286号:10月13日)で算出した、

「例の株価位置」を目指している状況です。

各国首脳がこれほど鮮やかにあっさりと、

いったん明言した内容を覆すというのは、

不可思議としか言いようのない話ですが、

長い間、世界の相場を攪乱し続けてきた、

米中と英欧の関係が平穏なものになれば、

株式市場の売り圧力は相当に弱まって、

少なくとも高くも安くもない位置まで、

帰ってくるのは不思議な話ではありません。

もっとも。

本当に平穏な「合意」が成立するのかは、

いまひとつ留保が必要なことは事実であり、

情勢が変わればまた相場は「暗転」します。

昨日は米国下院が「香港人権法」を可決して、

中国側の猛反発を招いているところです。

中国共産党としては経済や貿易よりも、

はるかに重要な聖域を荒らされる形で、

米国議会が強い措置に踏み切るわけで、

今後、上院とトランプ大統領の動き次第で、

強力な火種として炎上する恐れは濃厚です。

たとえ「米中協議」がうまくいっても、

香港や台湾の問題が焦点となって、

相場が「暗転」するリスクがあることは、

前号メルマガでも指摘したことですが、

今後、米中が根本的に衝突コースに入れば、

「部分合意」が成立するとか以前の話で、

相場に大きな影響があり得ますので、

次号メルマガ(第286号:10月20日)で、

今後の展望を分析していく予定です。

また、英欧関係も最後の大詰めです。

話し合いで歩み寄りが模索されること自体、

確かに「ポジティブ・サプライズ」ですが、

双方の間には埋めがたい溝もあって、

最終的に修正「合意」が成立するかは、

最後の最後までわからないといいます。

米中であれ、英欧であれ、

期待された「合意」が成立しなければ、

相場が「暗転」する恐れは大であり、

昨夜の米国市場ではそうした警戒が、

上昇の勢いを鈍らせてもいます。

次号メルマガではこれらを盛り込んで、

今後の相場展望を分析していく予定です。

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