昨日の日経平均は反落。

「2万4千円ラインの値固め」の段階ですが、

急速に進んだ円高などが「重石」になって、

2万4千円を割ったまま引けています。

米国株だけは好調を維持していますが、

すぐお隣で「地政学リスク」が燻っている上に、

米中が「貿易戦争」に突入することも懸念浮されており、

こうした外部要因による「重石」も無視できません。

とりわけ急速な円高は要注意の材料です。

じわりと、しかし確実に「保護貿易」を進める米国が、

「国策」としてドル安政策を加速するのであれば、

円高は単なる投機筋による攪乱にとどまるものではなく、

為替の動きは一方的になりかねません。

その意味で昨夜の米国財務長官の発言は気がかりです。

私は最近のメルマガで「売り目線」を提示していますが、

日経平均の「上値余地」はまだあるとはいっても、

すでに高値圏に差し掛かっているのは間違いなく、

相場環境に異変があれば波乱はいつでも起こり得ますので、

やはり「脳天気な上昇ムード」は危険であるといえます。

今日、明日と外部要因を中心に状況を見極めて、

今後の展望については次号メルマガ(第197号:1月27日)で。

さて。

「インド太平洋戦略」にともなう「グレート・ゲーム」について、

昨日も少し触れたところではありますが、

「インド太平洋」という概念が出てきた背景には、

経済面で「ほぼ確実」とされる「明るい未来」がある一方で、

軍事面では大変にシリアスな「勢力均衡」の問題があります。

日本とその「同盟国群」が「勢力均衡」の環境作りに成功し、

未来の危機の「封じ込め」に成功すれば万々歳ですが、

ひとたびバランスが崩れれば世界史級の悲劇が、

この地域全体に押し寄せる恐れも否定できないところです。

今国会に政府が提出する予算案や法案をみると、

全く新しい軍事的、経済的な環境が出現することに備え、

急ぎ足で布石を打ちつつあることは明白ですので、

次号メルマガで重要な点をいくつか解説いたします。

いつまでも「20世紀」が続いているような感覚では、

投資も仕事も人生そのものも失敗しかねませんので、

時代の大きな変化の潮流は正確に押さえたいものです。

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