「新潟ショック」?
先週、17000円付近から反落した日経平均。
為替がどこまで円安になるか次第ですが、
今週も17000円のトライとなりそうです。
この水準を明確に上抜ければ、
政権側の出す「超大玉」への「期待」もあって、
ふわりと上昇する局面があるかもしれません。
もっとも、いかんせんここは「難所」です。
せっかく「危機」が一段落をして、
「10月暴落」が遠ざかっており、
久方ぶりに波静かな状況になりつつありますので、
「超大玉」への「期待」を利用して、
このあたりで上昇して欲しいところです。
「難所」で引っかかって難渋しているうちに、
次の「危機」が浮上してしまえば、
「超大玉」の効果も減殺されかねません。
前号メルマガ(第130号:10月16日)に書いたように、
今秋、世界を凍り付かせた「危機」は消えたわけでなく、
そのまま先送りされる形で次の政治日程を待っています。
ところで。
昨日のメルマガは急遽、午後8時以降の配信としました。
先週金曜、民進党の蓮舫代表が電撃的に新潟入りして、
新潟県知事選が思わぬ形をもって、実質的に、
「自公vs野党統一候補」の構図になったからです。
選挙戦の最終盤に「選挙の構図」が変わるという、
非常に珍しい現象が発生してしまった上に、
ほとんど泡沫候補の扱いだった米山氏が、
先週後半に急速に支持を伸ばして、
自公と連合の乗る森候補に、
全く横一線まで肉薄してしまっていたからです。
政党選択型の色合いの濃くなる国政選挙の際は、
有権者の投票行動に影響しないよう、
投票日当日の配信を午後8時以降にしていますが、
今回もそれにならったものです。
私のメルマガは報道や論評の域を超えておらず、
特定候補者への投票を促す内容は皆無ですので、
公選法上に違反する記述は皆無ではありますが、
大事をとってこうした措置をとったものです。
新潟県知事選は結局のところ、
予想外の大番狂わせの結果となり、
反原発を訴えた米山氏が勝利しました。
安倍政権にとってはショッキングな事件です。
もともと自由党(旧・生活)や共産党は、
米山隆一氏を支援していましたが、
「市民グループ」に引きずられる形で、
当初はなし崩し的に、最後は総力戦の様相で、
民進党が米山支持に傾いたため、
選挙戦の最後に「野党統一候補」となったわけですが、
原発やTPPというイシュウが絡めば、
農業県でも「野党統一候補」が完勝する可能性があると、
安倍政権はまざまざと思い知らされたわけです。
前号メルマガで非常に詳しく書きましたが、
政権としてはちょっと戦略を考え直し、
本当に年明け解散を勝ち抜くことができるのか、
いったん頭を冷やすべき時とみられています。
確かに「北方領土返還」と「ロシア特需」という、
ふたつの「大玉」が見事に威力を発揮して、
うまくフィーバーを発生させることができれば、
年明け解散はやるべきでしょうが、
新潟の一戦で潰れかけていた野党が息を吹き返し、
過半数は無理でも3分の1を超える議席を、
「民共+自由」勢力がとる見通しになるのであれば、
本当に今やるべきかどうか躊躇されるでしょう。
「政界は一寸先が闇」
刻一刻とお芝居の舞台が転換していき、
攻守がめまぐるしく交替していきます。
前号メルマガに詳しく書いたように、
安倍政権の解散戦略というのは、
年末以降の経済運営の決定要因のひとつであり、
これにより株価誘導の力点が変わってきます。
「新潟ショック」の影響がどこまでか、
今週以降、よく見極めるべきかと思われます。
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