「世界史に残る経済実験」。
日経平均は上昇。
前号メルマガで書いた通り、
ジャクソンホール演説の内容を受けて、
このあたりまでは来て不思議ではない位置です。
ここから先は為替次第ですが、
米国の追加利上げへの「思惑」で、
少しずつ円安に振れています。
米国当局の意図はわりと明らかですが、
本当に追加利上げがなされるかどうかは、
明日の指標をみないとなんともいえないだけに、
ちょっとフライング気味の為替の動きといえます。
それゆえに、明日、蓋を開けてみて、
「思惑」どおりの数値が出た時、
また、「思惑」どおりに行かなかった時、
それぞれの場合にどう動くかは、
かなりわかりやすい形になりそうに思います。
詳しくは次号メルマガ(第124号:9月4日)で。
さて。今日から9月です。
今後、政治経済の重要イベントが目白押しで、
日本政府、安倍政権にとっては、
プラスのこともマイナスのこともあります。
アベノミクスをはじめ世界の主要相場は、
政府・中銀がシナリオを描く「政策相場」です。
無論、政府にとってのターゲットは株価ではなく、
本来なら、経済成長率や雇用であるべきですが、
とりわけ日本では「株価高=支持率高」という、
ヘンな相関関係が確かにみられるためもあって、
首相官邸(と経済産業省)が毎日、株価ボードを睨み、
「次の一手」を考えるという珍現象が発生中です。
ただし、なんでも政府・中銀の狙い通りいくかというと、
決してそういうことはなく、
1)政権中枢、権力基盤の乱れ、不安
2)政府・中銀側の「玉」の不発、効力切れ
3)海外発の「グローバル・リスク」による下げ
でずっこけることが多々あり、
その都度、海外勢が日本株を売ってきます。
これが、3年半続いたアベノミクス相場であり、
そうしたことを永田町の裏事情を交えつつ、
淡々と書き続け、分析し続けてきたのが、
毎週日曜日に発行している私のメルマガです。
当初はブログの熱心な読者を対象に、
ほそぼそと発行して短期間で終了するつもりでしたが、
「ありそうでなかったメルマガ」として話題になり、
購読者数が増えてしまい、やめるにやめれず、
現在に至っています。
確かに、こういう観点から分析するアナリストは、
他にいないように思われますが、
こうした観点を欠いてしまうと、
特に今の日本市場については何が何だかわからず、
結局、翻弄されて終わるだろうと思うだけに、
毎週末、気合いを入れてメルマガを執筆しています。
ということで、この秋、注目されるのが、
アベノミクス、わけても金融政策が、
「ここで手詰まり」になるのか、
「最後の一線」を超えての「暴走」に進むのか、
大きな選択を迫られているところです。
「総括検証」の方向性はだいぶ決まってきており、
少しづつ市場もそれを織り込みつつありますが、
もし、日銀が「暴走」の方向に足を踏み出すならば、
それは、「世界史に残る経済実験」となります。
日銀自身が誇らしく語るように、
これまで日銀は世界の金融政策の先駆者でした。
日銀がQEという前人未踏の政策手段を開発、実施し、
「経済実験」でその良い部分も、悪い部分も示したことで、
リーマンショック後の各国中銀の「お手本」となっています。
その意味ではアベノミクスも前人未踏の「経済実験」であり、
日本国民が思う以上に海外の政策当局や研究者は、
安倍・黒田体制がやっていることに注目しています。
この秋、黒田日銀はさらに踏み込んで、
「世界史に残る経済実験」をやるのかどうか。
そして、それがどんな結果をもたらすのか。
8月から「内部の人々の声」をレポートしていますが、
この9月も他とは違った観点から、
分析を進めてまいりたいと思います。
日本国民が思う以上に、日本経済は今、
大きな岐路に直面していることは間違いありません。
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