米政権の「生命線」と、日本の政権の「生命線」。
(また、あるところに向けて移動中ですので、今日はこの時間に、短めに。
どこでどんな取材をしているかは、次号メルマガで詳しく書きます。
近いうち、日本の政治状況が大きく変わる可能性がありますので確認中です)
昨日の日経平均は大幅下落。
なんといっても、ラガルドとの会談でのイエレン発言は強烈でした。
これまでずっと「ハトの女王」だったイエレン議長が、突然、
「株価は割高」
「金利の急上昇に注意が必要」
と、市場全体に冷や水を浴びせるようなことを言ったのですから、
全世界の市場が動揺するのも無理はありません。
先週金曜日の日経先物ナイトは19700円近辺まで戻していたのに、
昨日夕方には「ターゲット」19000円の直前まで一気に売り込まれました。
わずか1営業日で700円近い差ですから、なんとも大変な相場になったものです。
私が何度も申し上げてきたように、やはり、常識的に、当たり前に考えて、
「NYダウ18000ドル、日経平均2万円」
というのは、妥当な株価位置ではないのです。
私が絶対に買いポジションをとらない理由をおわかりいただけたでしょうし、
連休前からの売りポジションを維持されてきた方は、
かなり嬉しい展開となったのではないでしょうか。
ただ、本当の勝負はこれからです。
具体的には次の「転機候補」である米国雇用統計。
イエレン議長が何と言おうと、米国の金融政策の目標は株価ではなく、
「インフレ率」と「失業率」にあり、最近は後者のほうがより重要視されます。
実際、昨夜も米国新規失業保険申請の数値が予想外に良かったことで、
景気後退不安が大きくやわらいだため、NY市場は反発に転じました。
(これにともなって日経平均も数時間で300円近く戻しています)
今の日本の政権にとっては「株価」が「生命線」ですが、
今の米国の政権にとっては「失業率」が「生命線」です。
したがって、株価が高かろうと低かろうとそんなことには関係なく、
イエレン議長は失業率低下のために適切な措置を余儀なくされます。
たとえそれが株式市場にバブルを引き起こそうと、
大統領選挙を前にして失業率を上げるわけにはいかないのです。
先月の米国雇用統計発表を契機に、世界の株式市場はだいぶ荒れましたが、
予定どおり6月の「利上げ」があるか、それとも先送りされるかは、
金曜夜に発表される雇用統計をもって決まります。
そして、どんな数値が出ても、それを契機として渦巻く「思惑」が、
「噂」を引き起こし、それが「駆け引き」と「騙し合い」を誘発し、
完全なる「心理戦」の結果として、株価を決めることになります。
米国も日本も、今の株価は合理的に説明できない高値にありますから、
より一層、「期待」と「不安」に翻弄されることになるのです。
この難解な相場で、私たちは生き残らなければなりません。
さて、どんな数値が出るのか。
考えるべき点や見るべき点は前号メルマガ(第54号:5月3日)に書きました。
(ご興味がおありの方はバックナンバーをご参照ください)
また、今夜の数値を受けての分析は、次号メルマガ(第55号:5月10日)で、
またしっかりさせていただきます。
「5月暴落(セル・イン・メイ)」か「バブル相場」かの分水嶺に、
今、日米両国の株式市場はいます。
そんなわけで移動を控えておりますので、今日はこのへんで。
※次号メルマガ(第55号:5月12日発行)は、筆者取材の関係で、
通常とは少し異なったバージョンでお送りする予定です。
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