武漢で発生した新型肺炎が、

世界経済の全体を脅かす、

重大なリスク要因となることを、

市場も強く意識しつつあります。

「中国以外での感染者の致死率は、

さほど心配ないレベル」との説明は、

個々人にとっては安心材料ですが、

この病気を封じ込めるために、

中国及び各国がとる施策によって、

市場にもたらされる衝撃は、

相当に大きなことは確かです。

武漢以外の街にも「封鎖」が広がり、

ついに浙江省まで飛び火したそうです。

「世界の工場」である中国という国が、

機能不全に陥ることそれ自体が、

市場にとっては大きくマイナスです。

また、その中国からの人の往来を、

米国をはじめ各国が大幅に制限し、

航空便そのものが止まりつつあります。

「中国を世界から切り離す」など、

貿易戦争が最も激しかった頃の、

トランプ政権ですら躊躇しましたが、

武漢肺炎を封じ込めるために、

事実上、それに近いことが行われ、

米国株も大きく下げてしまいました。

今週の日経平均はこれを受ける形で、

大きく下げて始まりそうですが、

前号メルマガ(第302号:2月2日)で、

疫病が経済に与える衝撃だけでなく、

その後にくる政治的な問題についても、

少し気になる点を述べているように、

混乱がそう簡単に終わらないことも、

覚悟しておくほうが良さそうです。

また、武漢肺炎以外にも、

米英で生じている新たな動きが、

今後の相場を大きく揺さぶり、

荒れ要因となる可能性についても、

前号メルマガで詳しく述べています。

やがて「買い場」が来るはずですが、

混乱の終息がその条件になりますので、

武漢肺炎や国内外の政治状況を、

よく見極めていきたいところです。

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