「中国の異変」と今後のシナリオについて。
先週の日経平均は最高値を更新。
新型コロナの「第5波」が後退し、
経済回復へ期待が高まるなかで、
自民党の総裁選が盛り上がり、
与党の支持率が急上昇した上に、
勝ちそうな3人の総裁候補が、
「アベノミクス」を踏襲するといい、
株式市場を大いに盛り上げており、
市場参加者に期待が広がりました。
コロナ禍からの回復過程において、
出遅れ気味だった日本市場に対し、
内外から資金が流入した結果として、
最高値を記録したわけですが、
今後の総裁選の推移次第では、
もう一段高もあり得るといえます。
もっとも。
前号メルマガ（第387号：9月19日）で、
いくつか重要な点に触れていますが、
内外の相場環境が激変するようなら、
自民党の総裁選の結果がどうであれ、
「良いシナリオ」は成就し難いことは、
いうまでもないことだといえましょう。
そのひとつとして中国の異変が、
昨日の世界市場を直撃してしまっており、
欧米市場も大きく揺さぶられています。
NYダウが1000ドル近くも暴落して、
それでも日経平均が続伸するなどは、
まずあり得ないことだといえますので、
せっかくの熱気にも水が差されそうです。
中国の不動産大手の異変については、
当局が金融システムを防衛するために、
公的資金を果断に投入するといった、
危機の回避策はあり得るところですが、
しかしそうした救済策が発動されて、
一時的に金融不安が回避されても、
もっと根が深く深刻な問題の存在が、
この背景に指摘されていることも、
前号メルマガで述べているところです。
激動、激震が続く秋となりましたが、
中国の情勢を含む今後の推移を、
よく見極めていく必要がありますので、
今後も集中力を切らすことはできません。
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